20代とお酒
お酒は、酔いのメカニズムやアルコール代謝のしくみなど、正しい知識で適切に飲めば、楽しい時間や素敵な出来事をもたらしてくれます。でも、誤った知識で飲み方を間違えると危険な飲み物になってしまいますので、正しく楽しいお酒の飲み方を学びましょう。
量だけではない、お酒の“適正”
酔いの程度は、血中アルコール濃度によって変わります。したがって、アルコールの種類は関係なく、摂取した純アルコール濃度に比例します。通常、アルコール濃度が最高度に達するまでには、飲酒してからおよそ30分から2時間かかるといわれています。そのため、アルコールを大量に飲んでいても、どれだけ多くの量を飲んだのか、本人も周りの人たちも気づかないのです。
また、アルコールは、なにも食べないで飲むと吸収が速く、すぐに酔いが回る上、胃壁などを荒らしてしまうこともあります。
これに対して、食べながら飲むと、アルコールはゆっくりと吸収される上、血中アルコール濃度の上昇も抑えられるため、ほろ酔い期が⻑く続き、気分爽快で身体にもイイのです。このように、お酒は量だけでなく、適正な飲み方がとても大切なのです。
その場の雰囲気を盛り立て、大量のアルコールを一気に摂取すると、場合によっては呼吸困難など危険な状態を引き起こす急性アルコール中毒になります。
この急性アルコール中毒で病院に運ばれる人は非常に多く、東京都内だけでも年間1万7千人以上の人が救急車で運ばれており、その約半数が20代の若者と20歳未満で占められています。
死の危険のある「イッキ飲み」は殺人行為になりかねません。
他人に飲酒を強要せず、人それぞれのペースを尊重し、正しく飲みましょう。
適正飲酒は若いうちに身に付けよう
お酒は、「Slow Drink(スロードリンク)」がおススメ。
スロードリンクとは、お酒の時間をゆっくりと楽しむこと。だれかと語り合いながら、食事のおいしさによろこび、ほどよく飲んで、スマートに心地よく過ごす。飲む「量」ではなく、流れる「時」に心が満たされる、これからの時代のお酒の楽しみ方です。