キリングループは、純粋持株会社であるキリンホールディングスのもと、「食と健康」をドメインとした事業をグローバルに展開しています。事業セグメントとしては、酒類、飲料の綜合飲料事業と医薬・バイオケミカル事業に分けられます。安定性が比較的高いとされる綜合飲料事業と潜在成長性が高い医薬・バイオケミカル事業を併せ持つことで、グループ全体の持続的成長にとって有効かつバランスのよい事業ポートフォリオを構築しています。そして、これらの事業を通じ、「健康」をはじめとした社会課題への取り組みによる「社会的価値の創造」の実現を成長ドライバーとし、持続的成長をより確かなものとしていきます。
連結営業利益の事業セグメント別内訳は、非常にバランスの取れた構成になっています。この収益構造を基盤としつつ、市場成長性と収益性の観点から、更に事業会社ごとに戦略の方向性を定めています。事業規模、収益性ともに高く、グループの収益を支えるキリンビール、ライオン酒類事業は、マーケティング投資により収益基盤を一層強化します。現在も連結営業利益の36%を占める医薬・バイオケミカル事業の協和発酵キリンは、積極的に研究開発費を投じ、中長期的に「飛躍的な成長」を実現します。一方で、収益性が低いブラジルキリン、キリンビバレッジ、ライオン飲料事業は、構造改革の加速による収益性向上を優先し、設備投資も抑制していきます。持株会社であるキリンホールディングスが事業会社と一体となって戦略を実行するとともに、経営資源の配分にメリハリをつけることで、グループとしての収益力を高め、持続的成長につなげます。