2007年11月8日
(参考資料1)
キリングループの酒類・飲料などの海外展開
1.キリングループの海外展開
(1)国際酒類事業
ビール、フォアローゼズバーボン、レイモンドワインなど総合酒類事業を展開している。1949年のハワイへのビールの輸出が始まりで、その後、東南アジア、米国本土と順調に販路を拡大し、ヨーロッパ、オーストラリアなどへの輸出も開始した。1998年のライオンネイサン社への資本参加(45%出資、2007年現在46.1%)を契機に、重点地域であるアジア・オセアニアでの展開を加速。2002年にはフィリピン最大の総合飲料・食品会社サンミゲル社の発行済株式の約15%を取得(その後2度の追加出資で、2007年現在19.92%)し、キリンビール社・サンミゲル社・ライオンネイサン社の3社で麦芽の共同調達を開始するなど、連携を強化している。
中国では、上海に拠点をおく麒麟(中国)投資有限公司を核として、長江デルタ地域、珠江デルタ地域、東北三省の3エリアを重点地域と定め、各地域の特性にあわせた事業展開を行なっている。
(2)海外飲料事業
キリンビバレッジ社は、成長市場である中国を中心としたアジア・オセアニアを重点地域と位置付け、1996年に中国・上海に上海錦江麒麟飲料食品有限公司を、2004年には北京に北京統一麒麟飲料有限公司を設立し、海外事業を展開。キリンビバレッジ社のもつ独自の技術力、商品開発力は、海外飲料事業を展開する上でも強みであり、中国市場で着実に成長を遂げている。
また、台湾での「キリン 午後の紅茶」ライセンス生産・販売や、2005年にはASEAN地域初の拠点として、タイにサイアムキリンビバレッジ社を設立し、2006年に「キリン生茶」を発売するなど、キリンブランドの展開を基本とした高付加価値戦略を推進している。
(3)海外調味料事業
発酵・バイオの先進技術をベースに調味料や食品素材を開発・推進するキリンフードテック社(2007年4月に武田キリン食品から社名変更)は、アジアを中心とした加工食品市場の規模拡大にともない、核酸系うまみ調味料の生産性向上を目的にインドネシアに世界トップクラスの生産性と品質を有する工場を建設し、2007年7月より試運転を開始した。
(4)国際化のさらなる推進 〜2015年に売上高・利益で海外比率約30%を目指す〜
アジア・オセアニアでのリーディングカンパニーとなるため、中国およびASEANを含む東アジア経済圏を中心に事業拡大を進める。グループ・パートナー会社との連携によるシナジー拡大を目指すとともに、外部との提携を通じて独自の事業展開モデルを構築し、競争優位性を確立する。
また、現地化を一層推進し、各地域の文化やニーズを反映したお客様にとって魅力のある商品・サービスを提供することで「食と健康」領域でお客様の生活の価値向上に貢献する。