2007年11月21日
キリンビバレッジ株式会社(社長 齋藤信二)は、2007年9月に中国に設立した当社100%出資の新会社「上海麒麟食品有限公司」に、中国飲料事業で2本目となる「インラインブローアセプティック(無菌)充填ライン」を増設し、2009年1月から本格稼動します。
当社では、中国飲料事業を海外飲料事業の成長の柱として展開しており、2006年春には、生産機能の強化を目的に、新会社「麒麟飲料(上海)有限公司」を設立し、当社中国飲料事業ではじめて「インラインブローアセプティック(無菌)充填ライン」※1の製造設備を導入しました。これにより、従来の製造ラインでは実現できなかった※2高付加価値商品である「午後の紅茶 ミルクティー500mlペットボトル」を2007年3月に発売し、前年比5倍※3近い、供給が追いつかないほどの好調な売れ行きとなっています。
そしてこのたび、「キリン 午後の紅茶 ミルクティー」の上海を中心とした販売好調を支え、更なる増強に向けて、当社100%出資の新会社「上海麒麟食品有限公司」に、新たな製造設備を導入します。今回増設する製造ラインは、第1ライン同様の「インラインブローアセプティック(無菌)充填ライン」であり、他社が追随できない製造技術優位性を軸に拡大展開していきます。2009年1月からの本格稼動を予定しており、新たな設備の製造能力は、年間600万ケースで、第1ラインと合わせて、中国での「インラインブローアセプティック(無菌)充填ライン」の製造能力は、年間1,000万ケースを越える規模となります。
当社は、1996年上海に現地法人「上海錦江麒麟飲料食品有限公司」を設立し、KIRINブランドの製造販売を開始するとともに、2004年には「広州分公司」を開設し、広州にも販売地域を拡大しました。さらに、同年には、北京に現地法人「北京統一麒麟飲料有限公司」を設立し、拡大展開を図ってきました。
今後も当社グループの中国飲料事業は、高付加価値商品である「午後の紅茶 ミルクティー」500mlペットボトルを武器として、さらなるお客様の支持獲得に向けた事業展開を加速していきます。
※1 「インラインブローアセプティック(無菌)充填ライン」製造設備の機能と特性
①滅菌された製品液を滅菌された容器に無菌で充填・密封するライン
日本国内で培った無菌充填の技術を駆使し、従来の設備では出来なかった付加価値及び品質レベルの高いペットボトル商品の製造が可能になります。
②コストおよび環境負荷低減メリット
ペットボトルの元となるプリフォームを購入し、工場内でペットボトルの成型を行います。また、常温充填が可能になるためペットボトルの薄肉化・軽量化をすることができます。したがって、容器購入輸送段階における物流コスト・エネルギーおよび原材料コスト・使用量の削減につながります。
※2 通常ミルク系の飲料は高温殺菌が必要なため、中国では耐熱性の高い缶入りが主流
※3 「午後の紅茶 ミルクティー」計の2007年10月末時点実績
【新会社の概要】
●会社名:上海麒麟食品有限公司
●現在地:嘉定区安亭鎮秦順路888号
●設立年月日:2007年9月20日
●資本金:1,000万米ドル(約11.5億円)
※2008年1月~2月に3,000万米ドル(約34.5億円)へ増資予定
●出資比率:キリンビバレッジ株式会社 :100%
●董事長:小林 厚
●総経理:水上隆博
●従業員数:120名(予定)
●事業内容:清涼飲料(食品)の製造および販売
【導入する「インラインブローアセプティック(無菌)充填ライン」について】
●導入ライン数:1ライン
●製造能力:600万ケース
●設備稼動予定:2009年1月(予定)