2009年12月22日
キリングループでは、1978年に日本で初めての本格的国際サッカー大会「ジャパンカップ」(現・キリンカップサッカー)に協賛して以来、30年以上にわたって日本サッカー界を支援しています。2010年は、6月のワールドカップに向けて、サポーターと共に、サッカー日本代表をさらに力強く応援していきます。
本レポートでは、サッカー日本代表に対する2010年の取り組みを中心に、キリングループのサッカー支援活動の考えや今後のビジョン、活動の歴史などについてご紹介します。
1.高まる日本中の期待感
2010年は、サッカー日本代表が4大会連続4度目の出場権を獲得した「2010FIFAワールドカップ南アフリカ」が開催されます。
2008年から2009年、日本代表はアジアの強豪国と「ワールドカップアジア最終予選」8試合で激戦を繰り広げ、4勝1敗3分けの戦績で見事ワールドカップ出場を決めました。
日本代表の過去のワールドカップ出場の歴史は、 “ジョホールバルの歓喜”(97年)に沸いた98年のフランス・ワールドカップへの初出場が始まりとなります。次に日韓共催となった2002年ワールドカップでは、初のベスト16進出という結果を残し、2006年のドイツ・ワールドカップにも、3大会連続で出場を果たしました。2009年6月6日には、AWAYでのウズベキスタン戦に岡崎慎司選手のヘディングゴールにより1-0で勝利し、4度目のワールドカップ出場権を獲得しました。世界の舞台で経験を重ねた日本代表は着実に力をつけ、「2010FIFAワールドカップ南アフリカ」へ向けて、日本代表への期待は一層高まっています。
2.2010年の応援活動について
キリングループは、「サッカーを愛し、日本代表を愛し、サポーター・ファンを愛し、夢に向けてともに応援していく」という企業姿勢を表す言葉として、「KIRIN LOVES SOCCER」というメッセージとともに、具体的なアクションプランを展開しています。
2010年も、様々な活動を通じてサッカー日本代表をサポーターと共に力強く応援していきます。
■日本代表応援アクションプラン~「キリンチャレンジカップ2010」の開催
サッカー日本代表はワールドカップ本番を見据え、2月2日と4月7日、5月24日に「キリンチャレンジカップ2010」3試合を戦います。本大会での6月14日「カメルーン代表戦」、19日「オランダ代表戦」、24日「デンマーク代表戦」の3試合を控え、いずれの試合もチームの完成度を上げる場としても重要な位置づけとなります。
「キリンチャレンジカップ」といった世界の代表チームとの強化試合への特別協賛のほか、国内外での強化試合やトレーニングキャンプ等では、日本代表オフィシャルドリンク「キリンアルカリイオンの水」、「キリンラブズスポーツ」等を提供するなど、サッカー日本代表を多面的にバックアップしていきます。
■サポーター・ファンと共に「サッカー日本代表」を応援!
サポーター、ファンと共にサッカー日本代表を応援する取り組みとしては、サポーターの日本代表への想いを込めて、サッカー日本代表を象徴する「3本足のカラス」を「SAMURAI BLUE」カラーの折り紙で折り、日本から約13,500km離れた南アフリカで戦う日本代表へ届け応援するという趣旨の下、日本サッカー協会(JFA)が展開する「SAMURAI BLUE CROW プロジェクト」をキリングループ工場でも展開します。2010年3月1日から 5月6日までの期間、キリングループ14工場で一斉に実施し、サポーター・ファンの想いを南アフリカへ届け、サッカー日本代表を応援します。
キリンのサッカー日本代表応援ホームぺージ(www.kirinlovessoccer.com)では、「キリンチャレンジカップ」等の開催に合わせて、日本代表応援グッズや観戦チケットなどが当たるプレゼント企画を展開し、サポーター・ファンの応援ムードを盛り上げます。
■オリジナル商品、キャンペーンの展開による盛り上げ
キリンビールでは、日本代表のこれまでの誇りと闘志、歴史をともに感じていただき、一丸となって盛り上げたいという想いから、2010年サッカー日本代表の新ユニフォームのレプリカジャージーをプレゼントする「KIRIN サッカー日本代表応援キャンペーン 2010新ユニ当たる!」を全国で実施します。また、2010年3月3日からは、「麒麟淡麗<生> サッカー日本代表応援缶」350ml・500ml缶を全国で発売します。
キリンビバレッジも、様々な応援施策を店頭などを通じて展開し、グループで一層の盛り上がりを演出していきます。
3.次世代育成活動の展開について
キリングループでは、30年以上に渡りサッカー日本代表支援を展開する中で、サッカーの裾野拡大や未来の日本代表を目指す子どもたちの夢に少しでも貢献したいと考え、次世代に向けたサッカーの取り組みを展開しています。
■「キリンサッカーフィールド2010」の展開
サッカーを通じて子どもたちに「スポーツの楽しさ」を伝え、「心の豊かさ」を育むために、2008年から、サッカー教室「キリンサッカーフィールド」を全国12都市で開催しています。2年間で参加した小学生は約2,400名に上り、2010年も全国で1,200名の小学生を対象に展開していきます。
講師には元サッカー日本代表選手の城彰二氏、コーチ陣には元Jリーガーの安永聡太郎氏、式田高義氏、元なでしこジャパン代表の小野寺志保氏などを迎え、日常触れ合うことのできない元プロ選手と触れ合う場を提供するほか、練習中の水分補給の重要性を伝える「ウォーターローディング※1」の講義や、健康で丈夫な身体作りに欠かせない「食の大切さ」も伝えています。
※1 運動中の体力やパフォーマンスの低下を防止するため、「のどが渇いた」と感じる前に水分をこまめに補給することの重要性を参加者に講義形式で伝えている。
■「マスコットエスコートキッズ」の実施
さらに、2009年からは、JFAが主に小学生を対象に実施している「JFAユースプログラム」にキリングループも協力し、キリンサッカー日本代表応援ホームページで「マスコットエスコートキッズ」の参加者を募集しています。「キリンチャレンジカップ」の会場において、キリンの環境活動シンボル「エコジロー」や日本サッカー協会のマスコット「カララ・カラッペ」と一緒に、サッカー日本代表戦会場における環境活動「クリーンスタジアム活動」への参加を呼びかけるキッズスタッフを「マスコットエスコートキッズ」として募集し、子どもたちをサッカー日本代表戦会場に招待しています。
■代表戦会場での環境活動「クリーンスタジアム活動」
環境保全の観点からは、2003年から日本サッカー協会とともに取り組んでいる「クリーンスタジアム活動」を積極的に展開しています。未来にわたってサッカーを楽しむためにも、環境保全活動についてできることから取り組んでいこうという想いを共有するサポーターにボランティア参加いただき、スタジアムでのクリーンアップ活動などを実施しています。これまでの累計クリーンサポーター(ボランティア参加人数)は、14,687名(2009年12月現在)に及び、活動の輪はますます広がっています。
■「JFAファミリーフットサルフェスティバル with KIRIN」への特別協賛
2004年からは、日本サッカー協会と共に、「JFAファミリーフットサルフェスティバル with KIRIN」を展開しています。家族のふれあいの場、コミュニティにおけるスポーツ活動の場として、2009年4月から2010年3月末までの期間に、全国47都道府県で150を超える大会を開催しているほか、14回のスペシャルステージでは、講師に元フットサル日本代表でJFAアンバサダーの相根澄(さがねきよし)氏等を迎える「キリンフットサル教室」も開催し、経験者はもちろん、これまでフットサルに触れたことがない方にもサッカーボールを蹴る楽しみや、フィールドを走る喜びを実感できる場を提供しています。
4.サッカー日本代表支援の歴史と形態
■サッカー支援の歴史
キリンとサッカーとの関わりは、78年に当時日本では初めての本格的国際大会であった「ジャパンカップ」に協賛を開始したことに始まりました。きっかけは、76年にキリン本社が渋谷区神宮前に移転し、当時岸記念体育会館の中にあった日本サッカー協会と、山手線をはさんで向かい側になったことでした。ご近所ということでの挨拶の中で、当時スポンサー探しに苦労していた日本サッカー界の実情を知り、社会貢献活動のあり方を摸索していたキリンは、 日本サッカー界の発展とスポーツ文化の普及に貢献することを目標に掲げ、ジャパンカップへの協賛を決定しました。78年の「ジャパンカップ」は、ヨーロッパとブラジルの一流クラブチーム4チームと、アジアからは韓国代表、タイ代表、日本代表と日本選抜の合計8チームが出場した華やかな国際試合として開催されました。
80年には「ジャパンカップ・キリンワールドサッカー」と大会名称を変更。日本選抜に代わって前年度天皇杯優勝チームが出場することになり、85年からは現在の「キリンカップサッカー」という名称になりました。92年からは、国の代表であるナショナルチーム同士の対戦であるFIFA(国際サッカー連盟)公認のインターナショナルAマッチとなり、海外からも注目される国際大会に成長しました。大会の歴史の中では、第1回「ジャパンカップ」で当時西ドイツ、1FCケルン所属の奥寺康彦選手が来日したことや、83年には現サッカー日本代表の岡田武史監督も出場したほか、86年にはブラジル・パルメイラス所属の三浦知良選手(元日本代表、現横浜FC)が来日したことが話題を呼び、88年には、元日本代表監督のジーコもフラメンゴ(ブラジル)のメンバーとして来日し、その華麗なプレーを披露しました。
90年代に入り、日本サッカーは着実に実力をつけ、それを支えるファンの支持も拡大しました。日本代表の戦績は、92年にアジアカップで初優勝、93年には“ドーハの悲劇”で惜敗したものの、98年にはフランス・ワールドカップへの初出場を果たしました。そして、日韓共催となった02年ワールドカップでは、初のベスト16進出という結果を残し、U-23日本代表も、96年のアトランタオリンピックでブラジル代表に勝利した“マイアミの奇跡”に続き、00年のシドニーオリンピックでは、68年のメキシコ大会以来の決勝トーナメントに進出(ベスト8)しました。04年のアジアカップ連覇とアテネオリンピックに続き、06年にはドイツ・ワールドカップに3度目の出場を果たし、08年北京オリンピックにも男女ともに出場し、なでしこジャパンは4位入賞を果たすなど、日本サッカーは着実にレベルアップを 続けてきました。09年には「キリンカップサッカー」は30回目の開催を迎え、09年6月に日本代表は4大会連続4度目となる南アフリカ・ワールドカップへの出場を決めました。
5.サッカー文化の創造を目指す、キリングループのサッカー支援活動
■支援の歴史と、これからの支援が目指すもの
キリングループでは、1978年に日本で初めての本格的国際サッカー大会「ジャパンカップ」(現・キリンカップサッカー)に協賛して以来、30年にわたって日本サッカー界を支援しています。その間、サッカー日本代表は着実に力をつけ、日本でのサッカーの裾野も大いに広がりました。熱く応援するサポーターや仲間たちとサッカーを楽しむ人たち、さらには未来の日本代表を夢見る子供たちが増えたことに、多少なりとも貢献できたのではないかと考えています。
とはいえ、日本のサッカーは依然発展途上であり、まだまだ進化するに違いありません。 2015年に世界トップ10のチームとなることを目指す日本代表と共に、キリンビールとキリンビバレッジのグループ2社は、2015年3月までの長期にわたり日本代表オフィシャルスポンサーの契約を締結し支援を約束しました。そこには、日本代表の強化はもちろん、日本におけるサッカー文化の創造に貢献したいという熱い想いが込められています。
キリングループではサッカー文化の創造に貢献すべく、3つの活動を柱に、2015年までの支援活動を展開しています。
■キリンのスポンサーシップ
キリンビールは、1995年に日本代表オフィシャルスポンサーの1社となり、1998年からはキリンビール、キリンビバレッジのキリングループが、日本代表オフィシャルスポンサーとなりました。2000年には、これまでのA代表に加えて、U-23、U-20、U-17日本代表チームのオフィシャルスポンサー契約を締結し、2001年には日本女子代表チームを加えて、2007年3月まで6年にわたる契約更新を行いました。
2006年12月には、日本代表が次なる目標に向けて動き出す中、キリンビールとキリンビバレッジのグループ2社は、2007年4月から2015年3月までの8年間にわたる「日本代表オフィシャルスポンサー」の契約を更新しました。この契約を機に、これまでの日本代表カテゴリーに、さらにフットサル日本代表、ビーチサッカー日本代表を加え、全カテゴリーのスポンサーとして支援しています。
また、キリンビールは、サッカー日本代表オフィシャルスポンサーの他に、アジアサッカー連盟(Asian Football Confederation:略称AFC)のオフィシャルスポンサーとして、日本はもちろん、アジアのサッカー界の支援を行っています。