2010年3月30日
2010年度「国連大学キリンフェローシップ」プログラムを支援
〜アジアの抱える食糧問題の自主解決を目指し、食品科学研究員育成をサポート〜
キリンホールディングス株式会社(社長 三宅占二)は、CSR活動の一環として、2010年も「国連大学キリンフェローシップ」を支援します。また、4月2日に国際連合大学本部(東京都渋谷区)にて、2009年度フェローの研究成果発表会とプログラムの修了式を開催します。
近年、アジア諸国は大きな経済発展を遂げていますが、一方で、慢性的な食糧・栄養不足などの多くの食糧問題を抱えています。このプログラムは、フェローたちが、食品科学分野における基礎研究・応用技術の研究を行い、習得した知識と技術を各々の国で普及させ、食糧問題の自主解決を図ることを支援し、ひいてはアジア諸国の振興・発展に貢献することを目的としています。当社は、アジア・オセアニアの「食と健康」を事業領域とするグループとして、1993年から継続的にこのプログラムを支援し、これまでアジアの9カ国から83名の研究員を受け入れています。2010年度は、新たなフェローをバングラデシュ、インドネシア、中国、モンゴル、タイの5カ国から1名ずつ受け入れます。
「国連大学キリンフェローシップ」に参加する研究員は、アジアの各大学や研究機関の推薦を受けた優秀な代表者の中から、国際連合大学とその提携機関の一つである独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所(茨城県つくば市)により選出します。フェローたちは、同研究所で1年間の研修活動を行うほか、学会・国際シンポジウムなどへの参加を通じて見聞を広め、ネットワークを構築します。また、当社の研究所・工場ならびに国内の大学研究室などへの訪問を通じて、日本の文化や社会についての理解も深めていきます。1年間の研修活動を終えた後も、帰国後2年間にわたって研究開発に要するフォローアップ支援費を支給することで、日本とアジア諸国との学問領域を超えた長期にわたる交流に貢献します。
キリングループは「おいしさを笑顔に」をグループスローガンに掲げ、いつもお客様の近くで様々な「絆」を育み、「食と健康」のよろこびを提案していきます。
「2009年度フェロー(2009年4月〜2010年3月修了)」
・ | エディス サン ホアン <フィリピン> | |
所属 | :国立食品開発センター 研究員 | |
研究テーマ | :熱加工による生鮮食品の品質改善ならびに副産物の有効利用 | |
・ | ババサヘブ ボーセ <インド> | |
所属 | :国立中央食品技術研究所 研究員 | |
研究テーマ | :香辛料、植物資源およびその副産物を配合したバイオマテリアルの特性 | |
・ | レオポルド ネルワン <インドネシア> | |
所属 | :ボゴール農業大学 講師 | |
研究テーマ | :限外ろ過法を用いた魚醤の風味改善 | |
・ | レン コウチュウ <中国> | |
所属 | :西北農林科技大学 准教授 | |
研究テーマ | :酵素で誘導した大豆凝固物の諸性質に及ぼす糖質成分の影響 | |
・ | プラジョンウェ サタマリー <タイ> | |
所属 | :カセサート大学 食品開発研究所 研究員 | |
研究テーマ | :米粉の難消化性澱粉増強技術の開発 |
「2010年度フェロー」(2010年4月〜2011年3月)
・ | ホセイン ウッディーン シェカール <バングラデシュ> | |
所属 | :ダッカ大学 教授 | |
研究テーマ | :バングラデシュ固有作物の機能性探索 | |
・ | ウランダニ ディヤ <インドネシア> | |
所属 | :ボゴール農業大学 講師 | |
研究テーマ | :無触媒過熱メタノール蒸気法によるバイオディーゼル燃料製造時のメタノール 気泡の動態状況のCFDによる解析 |
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・ | リ ビンシュエ <中国> | |
所属 | :陽農業大学 准教授 | |
研究テーマ | :複数酵素同時反応システムを用いたオリゴ糖の実用的生産法 | |
・ | ガムジット ローウィトン <タイ> | |
所属 | :カセサート大学 食品開発研究所 研究員 | |
研究テーマ | :超粉砕法による食品の品質コントロール | |
・ | ドルゴルスレン バヤルサイハン <モンゴル> | |
所属 | :シャスティン中央病院 | |
研究テーマ | :野菜の栄養学的健康機能的成分 もしくは、モンゴルと日本の伝統的発酵食品について |