2010年8月27日

キリンホールディングス株式会社とメルシャン株式会社の株式交換契約締結について

キリンホールディングス株式会社(以下「キリンホールディングス」といいます。)とメルシャン株式会社(以下「メルシャン」といいます。)は、平成22年8月27日開催の両社の取締役会において、キリンホールディングスを完全親会社、メルシャンを完全子会社とする株式交換(以下「本株式交換」といいます。)を実施することを決議し、本日、株式交換契約(以下「本株式交換契約」といいます。)を締結しましたので、下記のとおりお知らせいたします。なお、本株式交換は、平成22年11月5日開催予定のメルシャンの臨時株主総会の決議によって本株式交換契約の承認を受けたうえ、平成22年12月1日を効力発生日として行う予定です。また、会社法第796条第3項の規定に基づき、キリンホールディングスは株主総会の承認を受けない簡易株式交換として行う予定です。

1.本株式交換の目的

キリンホールディングスとメルシャンは、平成18年に戦略的業務提携契約を締結して以来、キリングループ長期経営構想「キリン・グループ・ビジョン2015」(略称:KV2015)の実現に向けて、綜合飲料グループ戦略を推進すべく、キリングループのマーチャンダイジング機能を活用した販売力強化、生産・物流拠点の有効活用、及び積極的な人材の交流などにより経営資源の効率化と収益性の向上を図り、一定の成果をあげてきました。

しかし、メルシャンにおいては、平成22年5月に水産飼料事業部における不適切取引が判明し、メルシャンが平成22年8月12日に公表いたしましたとおり、メルシャンにおいて過年度決算を修正する事態となりました。今回の事態を受けて、キリンホールディングスはメルシャンの経営基盤及びコーポレート・ガバナンスの強化が急務と判断し、メルシャンを完全子会社とすることといたしました。

キリンホールディングスによる完全子会社化を通じて、今後メルシャンは、安定した収益・事業基盤を早期に構築し、お客様へ一層高品質な製品・サービスの提供を行うとともに、ワイン・酒類事業を中心に、迅速な意思決定と実行力による経営の効率化、及び外的環境変化への対応力強化を図り、持続的な成長と発展を追求してまいります。また、国内酒類事業のグループ連携をより強化することでシナジーの創出と競争力の向上を図り、KV2015に掲げる「食と健康」領域での飛躍的成長を実現して、メルシャン及びキリングループのさらなる企業価値向上に取り組んでまいります。

2.本株式交換の要旨

(1) 本株式交換の日程

平成22年8月27日 株式交換契約承認取締役会(両社)
平成22年8月27日 株式交換契約締結
平成22年8月31日(予定) 株式交換契約承認株主総会基準日公告日(メルシャン)
平成22年9月15日(予定) 株式交換契約承認株主総会基準日(メルシャン)
平成22年11月5日(予定) 株式交換契約承認株主総会開催日(メルシャン)
平成22年11月25日(予定) 最終売買日(メルシャン)
平成22年11月26日(予定) 上場廃止日(メルシャン)
平成22年12月1日(予定) 株式交換実施予定日(効力発生日)

(注)キリンホールディングスは、会社法第796条第3項の規定に基づき、簡易株式交換の手続により、本株式交換契約についてキリンホールディングスの株主総会決議による承認を受けないで本株式交換を行う予定です。なお、今後、本株式交換手続を進める中で本株式交換の実行に重大な支障となる事態が発生した場合等には、両社間で協議し合意のうえ、日程、手続、又は条件等を変更する場合があります。

(2) 本株式交換の方式

キリンホールディングスを完全親会社、メルシャンを完全子会社とする株式交換です。本株式交換は、キリンホールディングスについては会社法第796条第3項の規定に基づく簡易株式交換の手続によりキリンホールディングスの株主総会決議による承認を受けないで、また、メルシャンについては平成22年11月5日開催予定の臨時株主総会の決議による承認を受けた上で、平成22年12月1日を効力発生日として行う予定です。

(3) 本株式交換に係る割当ての内容

  キリンホールディングス
(株式交換完全親会社)
メルシャン
(株式交換完全子会社)
本株式交換に係る
割当ての内容
0.14
本株式交換により
交付する新株式数
普通株式: 9,336,502株(予定)
(注1)株式の割当比率
メルシャンの普通株式1株に対して、キリンホールディングスの普通株式0.14株を割当て交付します。ただし、キリンホールディングスが保有するメルシャンの普通株式67,000,000株については、本株式交換による株式の割当ては行いません。
(注2)本株式交換により交付するキリンホールディングスの株式数
キリンホールディングスは本株式交換により、普通株式9,336,502株を割当て交付する予定です。なお、メルシャンは、効力発生日の前日までに開催する取締役会の決議により、効力発生日における、本株式交換に係るキリンホールディングスの普通株式の割当て及び交付がなされる前の時点(本株式交換に関して行使される会社法第785条第1項に定める反対株主の株式買取請求があった場合には、この買取りの効力発生後であって、かつ、本株式交換に係るキリンホールディングスの普通株式の割当て及び交付がなされる前の時点をいい、以下「基準時」といいます。)において保有する自己株式を基準時において消却する予定です。本株式交換により割当て交付する株式数については、メルシャンによる自己株式の消却等の理由により今後修正される可能性があります。
(注3)単元未満株式の取扱い
本株式交換に伴い、キリンホールディングスの単元未満株式(1,000株未満の株式)を所有することとなる株主が新たに生じることが見込まれます。特に、所有されているメルシャンの普通株式が7,143株未満であるメルシャンの株主の皆様は、キリンホールディングスの単元未満株式のみを所有することとなる見込みであり、メルシャンの全株主数の9割を超える株主(平成22年6月30日現在のメルシャンの株主名簿による割合であり、現在は異なる可能性があります。)が該当するものと思われます。単元未満株式を取引所市場において売却することはできませんが、キリンホールディングスの単元未満株式を所有することとなる株主の皆様におかれては、キリンホールディングスの株式に関する以下の制度をご利用いただくことができます。
  1. ① 単元未満株式の買取制度(1,000株未満の株式の売却)
    会社法第192条第1項の規定に基づき、キリンホールディングスの単元未満株式を所有する株主の皆様がキリンホールディングスに対し、所有されている単元未満株式の買取りを請求することができる制度です。
  2. ② 単元未満株式の買増制度(1,000株への買増し)
    会社法第194条第1項及びキリンホールディングスの定款の定めに基づき、キリンホールディングスの単元未満株式を所有する株主の皆様がキリンホールディングスに対し、所有されている単元未満株式と合わせて1単元となる数の単元未満株式の買増しを請求することができる制度です。
なお、本株式交換により多数の単元未満株主が生じることとなりますが、キリンホールディングスは、投資単位(単元株式数。現在は1,000株)の引下げについては、費用と効果のバランスや今後の株式市場の動向等を総合的に勘案して、引き続き検討してまいります。
(注4)1株に満たない端数の処理
本株式交換に伴い、キリンホールディングスの普通株式1株に満たない端数の割当てを受けることとなるメルシャンの現株主の皆様に対しては、会社法第234条に従い、1株に満たない端数部分に応じた金額をお支払いたします。

(4) 本株式交換に伴う新株予約権及び新株予約権付社債に関する取扱い

メルシャンは新株予約権及び新株予約権付社債のいずれも発行しておりません。

(5) その他

① 本株式交換契約の解除等
本株式交換契約の締結日から効力発生日にいたるまでの間において、天災地変その他の事由により、キリンホールディングス又はメルシャンの財産又は経営状態に重大な変動が生じた場合、本株式交換の実行に重大な支障となる事態が発生した場合、その他本株式交換契約の目的の達成が困難となった場合には、キリンホールディングス及びメルシャンが協議し合意のうえ、本株式交換の条件を変更し、又は本株式交換契約を解除して本株式交換を中止することができることとされています。
② 基準日設定
キリンホールディングスは、本株式交換に係る株式買取請求権を行使することができる株主を確定するため、平成22年9月27日を基準日と定め、同日の最終の株主名簿に記載又は記録された株主をもって、上記株式買取請求権を行使することができる株主とする予定です。

3.本株式交換に係る割当ての内容の算定根拠等

(1) 算定の基礎

本株式交換の株式交換比率については、その公正性・妥当性を確保するため、各社がそれぞれ別個に独立した第三者算定機関に株式交換比率の算定を依頼することとし、キリンホールディングスは三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社(以下「三菱UFJモルガン・スタンレー」といいます。)を、メルシャンはフロンティア・マネジメント株式会社(以下「フロンティア・マネジメント」といいます。)を、それぞれの第三者算定機関として選定しました。

三菱UFJモルガン・スタンレーは、キリンホールディングス株式については、キリンホールディングスが株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)、株式会社大阪証券取引所(以下「大阪証券取引所」といいます。)、株式会社名古屋証券取引所(以下「名古屋証券取引所」といいます。)、証券会員法人札幌証券取引所(以下「札幌証券取引所」といいます。)及び証券会員法人福岡証券取引所(以下「福岡証券取引所」といいます。)に上場しており、時価総額が大きく取引市場での流動性も高いことから、市場株価分析により十分に適正な結果が得られると判断されたため、主として市場株価分析(平成22年8月23日を算定基準日として、算定基準日、算定基準日以前の1ヶ月及び3ヶ月の株価終値平均)を採用して分析を行いました。メルシャン株式については、メルシャンが東京証券取引所及び大阪証券取引所に上場しており、市場株価が存在することから市場株価分析(平成22年8月23日を算定基準日として、算定基準日以前の1ヶ月及び3ヶ月の株価終値平均、並びに平成22年8月12日に公表されたメルシャンの「当社水産飼料事業部における不適切な取引に関する社内調査報告及び第三者委員会の中間報告について」及び「第2四半期連結業績予想との差異並びに通期連結業績予想及び配当予想の修正について」による影響を加味するため、当該公表日の翌営業日から算定基準日までの株価終値平均)を、また比較可能な上場類似企業が複数存在し、類似企業比較分析による株式価値の類推が可能であることから類似企業比較分析を、加えて将来の事業活動の状況を評価に反映させるため、ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー分析(以下「DCF分析」といいます。)による算定を行っております。三菱UFJモルガン・スタンレーによる各社の本株式交換比率の算定結果の概要は、以下のとおりです(キリンホールディングス株式の1株あたり株式価値を1とした場合の各算定手法による評価レンジを記載しております。)。

採用手法 株式交換比率の算定レンジ
市場株価分析 0.123 〜 0.156
類似企業比較分析 0.086 〜 0.143
DCF分析 0.137 〜 0.168

三菱UFJモルガン・スタンレーは、上記株式交換比率の算定に際し、両社から提供を受けた情報及び一般に公開された情報等を原則としてそのまま採用し、採用したそれらの資料及び情報等が、全て正確かつ完全なものであることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性の検証を行っておりません。また、両社とそれらの関係会社の資産及び負債(簿外資産及び負債、その他偶発債務を含みます。)に関して独自の評価・査定は行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っておりません。加えて、メルシャンの財務予測に関する情報についてはメルシャンの経営陣により現時点で得られる最善の予測と判断に基づき合理的に作成されたことを前提としております。三菱UFJモルガン・スタンレーの算定は、平成22年8月23日までの上記情報等を反映したものであります。

フロンティア・マネジメントは、キリンホールディングス及びメルシャンの普通株式について、市場株価平均法、ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)を採用して算定を行いました。市場株価平均法では、平成22年8月25日を算定基準日として、メルシャン による「平成22年12月期第2四半期短信〔日本基準〕(連結)」及び「当社水産飼料事業部における不適切な取引に関する社内調査報告及び第三者委員会の中間報告について」の公表日の翌営業日である平成22年8月13日から算定基準日までの期間、平成22年7月26日から算定基準日までの1ヶ月間、並びにメルシャンによる「当社水産飼料事業部における不適切な取引について(第二報)」の公表日の翌営業日である平成22年6月14日から算定基準日までの期間の終値平均株価に基づき算定いたしました。各算定手法によるメルシャンの普通株式1株に対するキリンホールディングスの普通株式の割当株式数の算定結果は、以下のとおりとなります。

採用手法 株式交換比率の算定レンジ
市場株価平均法 0.127 〜 0.134
DCF 法 0.134 〜 0.150

なお、フロンティア・マネジメントは、本株式交換比率算定にあたり検討した公開情報及び両社から提供を受けた財務に関する情報その他一切の情報が正確かつ完全であることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性についての検証は行っておりません。また両社とその関係会社の資産又は負債(金融派生商品、簿外資産及び負債、その他の偶発債務を含みます。)について、個別の各資産及び各負債の分析及び評価を含め、独自に評価、鑑定又は査定を行っておらず、また第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っておりません。また、両社から提供を受けた財務予測その他将来に関する情報については、両社の経営陣により現在可能な最善の予測と判断に基づき合理的に作成されたこと、それらの予測に従い両社の財務状況が推移することを前提としており、独自の調査をすることなくこれらの予測及びこれに関連する資料に依拠しております。

(2) 算定の経緯

キリンホールディングス及びメルシャンは、上記第三者算定機関から提出を受けた株式交換比率の分析結果を参考に、かつ、両社の財務状況、業績動向、株価動向等を勘案の上、交渉・協議を重ねた結果、それぞれ上記2.(3)の株式交換比率は両社株主の利益に資するものであると判断し、本日開催された各社の取締役会において承認を受け、本株式交換における株式交換比率を決議いたしました。

(3) 算定機関との関係

算定機関である三菱UFJモルガン・スタンレー及びフロンティア・マネジメントのいずれも、キリンホールディングス及びメルシャンから独立しており、キリンホールディングス及びメルシャンの関連当事者には該当せず、本株式交換に関して記載すべき重要な利害関係を有しません。

(4) 上場廃止となる見込み及びその理由

本株式交換により、その効力発生日である平成22年12月1日をもってメルシャンはキリンホールディングスの完全子会社となり、完全子会社となるメルシャンの株式は、東京証券取引所及び大阪証券取引所の上場廃止基準に従い、平成22年11月26日に上場廃止(最終売買日は平成22年11月25日)となる予定です。

上場廃止後は東京証券取引所及び大阪証券取引所においてメルシャン株式を取引することはできません。

本株式交換は、上記1.のとおり、メルシャンをキリンホールディングスの完全子会社とすることによって、両社の企業価値の向上を図ることを目的とし、メルシャンの普通株式の上場廃止を直接の目的とするものではありませんが、上記のとおり、結果として、メルシャンの普通株式は上場廃止となる予定です。

本株式交換の対価として交付されるキリンホールディングスの普通株式は、東京証券取引所、大阪証券取引所、名古屋証券取引所、福岡証券取引所及び札幌証券取引所に上場されているため、本株式交換後においても、本株式交換によりキリンホールディングスの単元株式数である1,000株以上のキリンホールディングスの普通株式の割当てを受ける株主の皆様は、株式の所有数に応じて一部単元未満株式の割当てを受ける可能性はあるものの、1単元以上の株式について引き続き東京証券取引所、大阪証券取引所、名古屋証券取引所、福岡証券取引所及び札幌証券取引所において取引が可能であり、株式の流動性は確保されるものと考えております。

本株式交換に伴いキリンホールディングスの単元株式数である1,000株未満の普通株式を所有することとなる株主の皆様におかれては、取引所市場において単元未満株式を売却することはできませんが、キリンホールディングスの単元未満株式の買取制度及び買増制度をご利用いただくことができます。これらのお取扱いの詳細に関しましては、上記2.(3)(注3)をご参照ください。

また、本株式交換に伴い、1株に満たない端数の割当てを受けることとなる場合のお取扱いの詳細に関しましては、上記2.(3)(注4)をご参照ください。

なお、メルシャンの株主の皆様は、最終売買日である平成22年11月25日(予定)までは、東京証券取引所及び大阪証券取引所において、その所有するメルシャン株式を従来どおり取引することができるほか、会社法その他関係法令に定める権利を行使することができます。

(5) 公正性を担保するための措置

キリンホールディングスは、既にメルシャンの発行済株式総数の50.12%を所有していることから、本株式交換における株式交換比率の公正性を担保するため、本株式交換の実施にあたり、キリンホールディングス及びメルシャンがそれぞれ個別に両社から独立した第三者算定機関に株式交換比率の算定を依頼しました。

キリンホールディングスは、第三者算定機関である三菱UFJモルガン・スタンレーに株式交換比率の算定を依頼し、その算定結果を参考としてメルシャンとの間で交渉・協議を行い、上記2.(3)の株式交換比率により本株式交換を行うことを、平成22年8月27日開催の取締役会で決議しました。なお、三菱UFJモルガン・スタンレーが提出した株式交換比率の算定結果は、本株式交換における株式交換比率の公正性について意見を表明するものではありません。

メルシャンは、第三者算定機関であるフロンティア・マネジメントに株式交換比率の算定を依頼し、その算定結果を参考としてキリンホールディングスとの間で交渉・協議を行い、上記2.(3)の株式交換比率により本株式交換を行うことを、平成22年8月27日開催の取締役会で決議しました。なお、メルシャンは、平成22年8月26日付でフロンティア・マネジメントから、上記2.(3)の株式交換比率が、メルシャンの普通株主(キリンホールディングスを除く。)にとって、財務的見地から妥当である旨の意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しています。

なお、メルシャンは、法務アドバイザーとして長島・大野・常松法律事務所を選任し、同事務所より本株式交換の手続き及び意思決定の方法・過程等について助言を受けました。

(6) 利益相反を回避するための措置

メルシャンの取締役のうち、植木宏氏はキリンホールディングスの完全子会社である麒麟麦酒株式会社の取締役を、松沢幸一氏は麒麟麦酒株式会社の代表取締役及び同じくキリンホールディングスの完全子会社であるキリンビバレッジ株式会社の取締役を兼任しているため、利益相反回避の観点から本株式交換の審議及び決議に参加しておらず、メルシャンの立場でキリンホールディングスとの本株式交換についての協議及び交渉にも参加しておりません。また、メルシャンの監査役のうち、大島仁志氏はキリンホールディングス及び麒麟麦酒株式会社の監査役を、百武直樹氏はキリンホールディングスの従業員を兼任しているため、同様に利益相反回避の観点から、メルシャンの取締役会における本株式交換の審議に参加しておらず、メルシャンの立場でキリンホールディングスとの本株式交換についての協議及び交渉にも参加しておらず、かつ、本株式交換につき何らの意見表明もしておりません。

キリンホールディングスの取締役会においては、メルシャンの役職員を兼務する取締役がいないため、特段の措置を講じておりません。

4.株式交換の当事会社の概要(平成22年6月30日現在)

  株式交換完全親会社 株式交換完全子会社
(1)名称 キリンホールディングス株式会社 メルシャン株式会社
(2)所在地 東京都中央区新川二丁目10番1号 東京都中央区京橋一丁目5番8号
(3)代表者の役職・氏名 代表取締役社長 三宅 占二 代表取締役社長 植木 宏
(4)事業内容 グループの経営戦略・経営管理並びに専門サービスの提供 ワインを中心とした酒類、化学品、医薬品、及び飼料の製造並びに販売
(5)資本金 102,045百万円 20,972百万円
(6)設立年月日 1907年2月23日 1934年12月4日
(7)発行済株式数 984,508,387株 133,689,303株
(8)決算期 12月末日 12月末日
(9)従業員数 35,150人(平成21年12月31日現在・連結) 1,215人(平成21年12月31日現在・連結)
(10)主要取引先 麒麟麦酒株式会社、キリンビジネスエキスパート株式会社、キリンビバレッジ株式会社 国分株式会社、麒麟麦酒株式会社、日本酒類販売株式会社、株式会社リョーショクリカー、三井食品株式会社、明治屋商事株式会社
(11)主要取引銀行 株式会社三菱東京UFJ銀行 株式会社みずほコーポレート銀行、株式会社三菱東京UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行株式会社
(12)大株主及び持株比率
  • 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 5.26%
  • 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 5.25%
  • 明治安田生命保険相互会社 4.43%
  • 株式会社磯野商会 2.36%
  • 株式会社三菱東京UFJ銀行 2.28%
  • キリンホールディングス株式会社 50.12%
  • 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 3.62%
  • UBS AG LONDON A/C IPB SEGREGATED CLIENT ACCOUNT 3.49%
  • メリルリンチ日本証券株式会社 2.23%
  • 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 1.40%
(13)当事会社間の関係
  資本関係 キリンホールディングスはメルシャンの普通株式67,000,000株(発行済株式総数の50.12%)を保有しており、メルシャンを連結子会社としています。
人的関係 キリンホールディングスの完全子会社である麒麟麦酒株式会社の取締役である植木宏氏がメルシャンの代表取締役社長を兼任しており、キリンホールディングスの完全子会社である麒麟麦酒株式会社の代表取締役及び同じくキリンホールディングスの完全子会社であるキリンビバレッジ株式会社の取締役である松沢幸一氏が、メルシャンの取締役を兼任しております。また、キリンホールディングス及びその完全子会社である麒麟麦酒株式会社の監査役を兼任する大島仁志氏及びキリンホールディングスの従業員である百武直樹氏が、メルシャンの社外監査役を兼任しております。
取引関係 キリンホールディングスの完全子会社である麒麟麦酒株式会社はメルシャンに一部酒類の製造を委託しており、その対価としてメルシャンは、麒麟麦酒株式会社より製造委託料を受領しています。
関連当事者への
該当状況
メルシャンはキリンホールディングスの連結子会社であり、関連当事者に該当します。
(14)最近3年間の経営成績及び財政状態
決算期 キリンホールディングス(株)(連結) メルシャン(株)(連結)
19年12月期 20年12月期 21年12月期 19年12月期 20年12月期 21年12月期
連結純資産 1,099,555 1,149,998 1,198,869 46,124 42,071 39,238
連結総資産 2,469,667 2,619,623 2,861,194 87,084 78,132 70,719
1株当たり連結純資産(円) 1,104.83 972.19 1,029.35 343.93 313.33 292.04
連結売上高 1,801,164 2,303,569 2,278,473 103,058 90,831 80,506
連結営業利益 120,608 145,977 128,435 689 △1,302 △1,579
連結経常利益 123,389 103,065 144,614 784 △1,387 △1,259
連結当期純利益 66,713 80,182 49,172 △1,598 △1,871 △2,117
1株当たり連結当期純利益(円) 69.86 84.01 51.54 △12.00 △14.06 △15.91
1株当たり配当金(円) 21.00 23.00 23.00 5.00 5.00 5.00

(単位:百万円。特記しているものを除く。)

5.株式交換後の状況

  株式交換完全親会社
(1)名称 キリンホールディングス株式会社
(2)所在地 東京都中央区新川二丁目10番1号
(3)代表者の役職・氏名 代表取締役社長 三宅 占二
(4)事業内容 グループの経営戦略・経営管理並びに専門サービスの提供
(5)資本金 102,045百万円
(6)決算期 12月末日
(7)純資産 現時点では確定しておりません
(8)総資産 現時点では確定しておりません

6.会計処理の概要

本株式交換は、共通支配下の取引等のうち、キリンホールディングスによるメルシャンの少数株主からの子会社株式の追加取得に該当します。なお、本株式交換に伴いキリンホールディングスの連結財務諸表上のれん(又は負ののれん)が発生する見込みですが、発生するのれん(又は負ののれん)の金額は現時点では未定です。

7.今後の見通し

キリンホールディングスは、既にメルシャンを連結子会社としており、本株式交換によるキリンホールディングス及びメルシャンの業績に与える影響は、連結及び個別とも軽微であると見込んでおります。

8.支配株主との取引等に関する事項

本株式交換は、メルシャンにとって、支配株主との取引等に該当します。メルシャンが平成22年3月30日に開示したコーポレート・ガバナンス報告書(以下「コーポレート・ガバナンス報告書」といいます。)で示している「支配株主との取引等を行う際における少数株主の保護の方針に関する指針」に関する本株式交換における適合状況は以下のとおりです。

メルシャンは、親会社であるキリンホールディングス及びそのグループ企業から自由な事業活動を阻害されるような状況になく、一定の独立性が確保されていると認識しています。また、キリンホールディングス又はそのグループ企業との取引については、他の企業との取引と同様の基準に基づいて行っており、資本関係による制約を受けることはありません。

本株式交換についても、メルシャンは上記のとおり経営の独立性を確保し、さらに上記3.(5)及び(6) のとおり、少数株主にとって不利益でないことに関する意見として、平成22年8月26日付でフロンティア・マネジメントから、本株式交換における株式交換比率が、メルシャンの普通株主(キリンホールディングスを除く。)にとって、財務的見地から妥当である旨の意見書(フェアネス・オピニオン)を取得するなど、公正性を担保し、利益相反を回避するための措置を講じたうえで判断しており、かかる対応は上記「支配株主との取引等を行う際における少数株主の保護の方針に関する指針」に適合しているものと考えております。

なお、コーポレート・ガバナンス報告書で示している「支配株主との取引等を行う際における少数株主の保護の方針に関する指針」の内容は、「支配株主との取引については、契約条件や市場等を参考にしながら合理的に決定されており、一般的取引条件と同様に決定しております。」というものであります。

以上

(参考)キリンホールディングスの当期連結業績予想(平成22年8月16日公表分)及び前期連結実績
  連結売上高 連結営業利益 連結経常利益 連結当期利益
当期業績予想
(平成22年12月期)
2,180,000 133,000 125,000 35,000
前期実績
(平成21年12月期)
2,278,473 128,435 144,614 49,172

(単位:百万円)