2010年12月24日
キリングループでは、1978年に日本で初めての本格的国際サッカー大会「ジャパンカップ」(現・キリンカップサッカー)に協賛して以来、30年以上にわたって日本サッカー界を支援しています。日本サッカー協会が掲げる「2015年には世界のトップ10、2050年にはワールドカップで優勝チームとなる」という大きな夢に向けて挑戦する日本代表を、サポーターと共に、さらに力強く応援していきます。
本レポートでは、サッカー日本代表に対する取り組みを中心に、キリングループのサッカー支援活動の考えや今後のビジョン、活動の歴史などについてご紹介します。
1.2014年へ向け始動した“SAMURAI BLUE”
4大会連続4度目のワールドカップ出場となった「2010FIFAワールドカップ南アフリカ」で、日本代表は日本中の期待を背負い、チーム一丸となって戦い決勝トーナメント出場とベスト16という戦跡を残し、日本サッカーの飛躍的な成長を世界に証明しました。
9月4日に行われた新生日本代表の最初の試合「キリンチャレンジカップ2010」では、ワールドカップの決勝トーナメントでPK戦で敗れたパラグアイ代表に勝利し、10月8日には、アルゼンチン代表にも初めて勝利するなど「2014FIFAワールドカップブラジル」に向け、好スタートをきりました。
2.U-21日本代表、なでしこジャパンの活躍
U-21日本代表となでしこジャパンは、11月に中国・広州で開催されたアジア競技大会において、日本初の金メダルを男女ともに獲得しました。2011年6月に行われる2012年ロンドン五輪2次予選、さらになでしこジャパンは同じく6月に開催される「FIFA女子ワールドカップ2011ドイツ」での活躍が期待されます。
3.2011年の活動について
キリングループは、「サッカーを愛し、日本代表を愛し、サポーター・ファンを愛し、夢に向けてともに応援していく」という企業姿勢を表す言葉として、「KIRIN LOVES SOCCER」というメッセージとともに、具体的なアクションプランを展開しています。
2011年も、様々な活動を通じてサッカー日本代表をサポーターと共に力強く応援していきます。
■日本代表応援アクションプラン
「キリンチャレンジカップ2011」「キリンカップサッカー2011」の開催
サッカー日本代表は「2014FIFAワールドカップブラジル」に向けチーム作りを進めており、「AFCアジアカップ2011カタール」後の3月25日・29日に2011年最初の強化試合「キリンチャレンジカップ2011」2試合を戦います。モンテネグロ代表、ニュージーランド代表を相手に熱戦が期待されます。6月には、7月の南米選手権直前の強化の場として31回目となる国際大会「キリンカップサッカー2011」が開催されます。その後、8月には9月から始まる「2014FIFAワールドカップブラジル アジア3次予選」直前の強化試合として「キリンチャレンジカップ2011」が予定されています。
キリングループは「キリンカップサッカー」や「キリンチャレンジカップ」といった世界の代表チームとの強化試合への特別協賛のほか、国内外での強化試合やトレーニングキャンプ等では、日本代表オフィシャルドリンク「キリンアルカリイオンの水」、「キリンラブズスポーツ」等を提供するなど、サッカー日本代表を多面的にバックアップしていきます。
■サポーター・ファンと共に「サッカー日本代表」を応援!
2011年もキリングループは、SAMURAI BLUE(サッカー日本代表)への様々な応援プランを実施します。
(1)応援メッセージ
SAMURAI BLUEへの応援メッセージをキリングループ工場にて募集し、ファンやサポーターの声を日本代表チームへ届けます。さらに、サッカー日本代表応援プロモーションを展開し、キリン商品をお楽しみ頂くお客様とともに、サッカーの一層の盛り上がりを演出していきます。
(2)「サッカー日本代表・応援自動販売機」
キリンビバレッジ社では、「サッカー日本代表・応援自動販売機」を2008年7月から全国に展開しており、2010年11月末時点で全国に約190台設置しています。自動販売機の売り上げを通じて集められた、サッカーを応援する全国の皆様からの寄付金を日本サッカー協会に贈呈※1し、日本サッカー界支援の橋渡しをしています。※1 前年度の贈呈金額は1,102,748円
(3)ホームページの展開
キリンのサッカー日本代表応援ホームぺージ(www.kirinlovessoccer.com)では、「キリンカップサッカー」や「キリンチャレンジカップ」等の開催に合わせて情報発信を行い、マッチボール(試合で使ったボール)や観戦チケットが当たるプレゼント企画などを展開し、サポーター・ファンの応援ムードを盛り上げます。
3.次世代育成活動の展開について
キリングループでは、30年以上に渡りサッカー日本代表支援を展開する中で、サッカーの裾野拡大や未来の日本代表を目指す子どもたちの夢に少しでも貢献したいと考え、次世代に向けたサッカーの取り組みを展開しています。
■「キリンサッカーフィールド2011」の展開
サッカーを通じて子どもたちに「スポーツの楽しさ」を伝え、「心の豊かさ」を育むために、2008年から、 サッカー教室「キリンサッカーフィールド」を全国 12都市で開催しています。3年間で参加した小学生は約3,600名に上り、2011年も全国で1,200名の小学生を対象に展開していきます。
2010年の講師には元サッカー日本代表選手の城彰二氏、コーチ陣には元Jリーガーの安永聡太郎氏、式田高義氏、元なでしこジャパンの小野寺志保氏などを迎え、日常触れ合うことのできない元プロ選手と触れ合う場を提供するほか、練習中の水分補給の重要性を伝える「ウォーターローディング※2」の講義や、健康で丈夫な身体作りに欠かせない「食の大切さ」も伝えています。
<サッカーCM次世代育成編で、未来のサッカー日本代表を応援!>
キリンホールディングスでは、「キリンサッカーフィールド」に参加してくれた子どもたちと元サッカー日本代表の城彰二氏とのふれ合いシーンや、子どもたちがサッカーにチャレンジする姿を現サッカー日本代表と重ね合わせ、未来のサッカー日本代表を応援するCMを放映しています。
■ユースプログラムの実施
2009年からは、JFAが主に小学生を対象に実施している「JFAユースプログラム」にキリングループも協力しています。2009年は「キリンカップ」の会場において、両国の代表選手と手をつないでピッチに入場する「プレーヤーズエスコートキッズ」、2010年は「キリンチャレンジカップ」の会場において、キリンの環境活動シンボル「エコジロー」や日本サッカー協会のマスコット「カラッペ・カララ」と一緒に、サッカー日本代表戦会場における環境活動「クリーンスタジアム活動」への参加を呼びかけるキッズスタッフを「マスコットエスコートキッズ」として募集し、子どもたちをサッカー日本代表戦会場に招待しました。
■代表戦会場での環境活動「クリーンスタジアム活動」
環境保全の観点からは、2003年から日本サッカー協会とともに取り組んでいる「クリーンスタジアム活動」を積極的に展開しています。未来にわたってサッカーを楽しむためにも、環境保全活動についてできることから取り組んでいこうという想いを共有するサポーターにボランティア参加いただき、スタジアムでのクリーンアップ活動などを実施しています。これまでの累計クリーンサポーター(ボランティア参加人数)は、17,469名(2010年12月現在)に及び、活動の輪はますます広がっています。
■「JFAファミリーフットサルフェスティバル with KIRIN」への特別協賛
2004年からは、日本サッカー協会と共に、「JFAファミリーフットサルフェスティバル with KIRIN」を展開しています。家族のふれあいの場、コミュニティにおけるスポーツ活動の場として、2010年4月から2011年3月末までの期間に、全国47都道府県で150を超える大会を開催しているほか、14回のスペシャルステージでは、講師に元フットサル日本代表でJFAスペシャルインスタラクターの相(さが)根(ね)澄(きよし)氏等を迎える「キリンフットサル教室」も開催し、経験者はもちろん、これまでフットサルに触れたことがない方にもサッカーボールを蹴る楽しみや、フィールドを走る喜びを実感できる場を提供しています。
4.サッカー日本代表支援の歴史と形態
■サッカー支援の歴史
キリンとサッカーとの関わりは、78年に当時日本では初めての本格的国際大会であった「ジャパンカップ」に協賛を開始したことに始まりました。きっかけは、76年にキリン本社が渋谷区神宮前に移転し、当時岸記念体育会館の中にあった日本サッカー協会と、山手線をはさんで向かい側になったことでした。ご近所ということでの挨拶の中で、当時スポンサー探しに苦労していた日本サッカー界の実情を知り、社会貢献活動のあり方を摸索していたキリンは、 日本サッカー界の発展とスポーツ文化の普及に貢献することを目標に掲げ、ジャパンカップへの協賛を決定しました。78年の「ジャパンカップ」は、ヨーロッパとブラジルの一流クラブチーム4チームと、アジアからは韓国代表、タイ代表、日本代表と日本選抜の合計8チームが出場した華やかな国際試合として開催されました。
80年には「ジャパンカップ・キリンワールドサッカー」と大会名称を変更。日本選抜に代わって前年度天皇杯優勝チームが出場することになり、85年からは現在の「キリンカップサッカー」という名称になりました。92年からは、国の代表であるナショナルチーム同士の対戦であるFIFA(国際サッカー連盟)公認のインターナショナルAマッチとなり、海外からも注目される国際大会に成長しました。大会の歴史の中では、第1回「ジャパンカップ」で当時西ドイツ、1FCケルン所属の奥寺康彦選手が来日したことや、83年には元サッカー日本代表監督の岡田武史氏も出場したほか、86年にはブラジル・パルメイラス所属の三浦知良選手(元日本代表、現横浜FC)が来日したことが話題を呼び、88年には、元日本代表監督のジーコもフラメンゴ(ブラジル)のメンバーとして来日し、その華麗なプレーを披露しました。
90年代に入り、日本サッカーは着実に実力をつけ、それを支えるファンの支持も拡大しました。日本代表の戦績は、92年にアジアカップで初優勝、93年には“ドーハの悲劇”で惜敗したものの、98年にはフランス・ワールドカップへの初出場を果たしました。そして、日韓共催となった02年ワールドカップでは、初のベスト16進出という結果を残し、U-23日本代表も、96年のアトランタオリンピックでブラジル代表に勝利した“マイアミの奇跡”に続き、00年のシドニーオリンピックでは、68年のメキシコ大会以来の決勝トーナメントに進出(ベスト8)しました。04年のアジアカップ連覇とアテネオリンピックに続き、06年にはドイツ・ワールドカップに3度目の出場を果たし、08年北京オリンピックにも男女ともに出場し、なでしこジャパンは4位入賞を果たすなど、日本サッカーは着実にレベルアップを続けてきました。09年の「キリンカップサッカー」30回大会で優勝した日本代表は勢いをつけ、直後に行われた2009年6月のワールドカップ南アフリカ最終予選(対ウズベキスタン代表戦)に勝利し、見事4大会連続4度目となる「2010FIFAワールドカップ南アフリカ」出場権を獲得し、2010年の本大会でベスト16の戦跡を残しました。
5.サッカー文化の創造を目指す、キリングループの支援活動
■支援の歴史と、これからの支援が目指すもの
キリングループでは、1978年に日本で初めての本格的国際サッカー大会「ジャパンカップ」(現・キリンカップサッカー)に協賛して以来、30年にわたって日本サッカー界を支援しています。その間、サッカー日本代表は着実に力をつけ、日本でのサッカーの裾野も大いに広がりました。熱く応援するサポーターや仲間たちとサッカーを楽しむ人たち、さらには未来の日本代表を夢見る子供たちが増えたことに、多少なりとも貢献できたのではないかと考えています。
とはいえ、日本のサッカーは依然発展途上であり、まだまだ進化するに違いありません。2015年に世界トップ10のチームとなることを目指す日本代表と共に、キリンビールとキリンビバレッジのグループ2社は、2015年3月までの長期にわたり日本代表オフィシャルスポンサーの契約を締結し支援を約束しました。そこには、日本代表の強化はもちろん、日本におけるサッカー文化の創造に貢献したいという熱い想いが込められています。
キリングループではサッカー文化の創造に貢献すべく、3つの活動を柱に、2015年までの支援活動を展開しています。
■キリンのスポンサーシップ
キリンビールは、1995年に日本代表オフィシャルスポンサーの1社となり、1998年からはキリンビール、キリンビバレッジのキリングループが、日本代表オフィシャルスポンサーとなりました。2000年には、これまでのA代表に加えて、U-23、U-20、U-17日本代表チームのオフィシャルスポンサー契約を締結し、2001年には日本女子代表チームを加えて、2007年3月まで6年にわたる契約更新を行いました。
2006年12月には、日本代表が次なる目標に向けて動き出す中、キリンビールとキリンビバレッジのグループ2社は、2007年4月から2015年3月までの8年間にわたる「日本代表オフィシャルスポンサー」の契約を更新しました。この契約を機に、これまでの日本代表カテゴリーに、さらにフットサル日本代表、ビーチサッカー日本代表を加え、全カテゴリーのスポンサーとして支援しています。
また、キリンビールは、サッカー日本代表オフィシャルスポンサーの他に、アジアサッカー連盟(Asian Football Confederation:略称AFC)のオフィシャルスポンサーとして、日本はもちろん、アジアのサッカー界の支援を行っています。
■2015年に目指す姿
キリングループでは、2015年までの長期経営構想「キリン・グループ・ビジョン2015」(KV2015)を掲げ、「おいしさを笑顔に」をグループスローガンに、いつもお客様の近くで様々な「絆」を育み、「食と健康」のよろこびを提案していくことを目指しています。また、日本サッカー協会は「JFAの約束2015」として、「日本代表が世界でトップ10のチームとなる」「サッカーを愛するファミリーが500万人になる」を目指していることから、同じく2015年に向けて掲げているビジョンに共鳴し、ともに実現していきたいという想いを込めて、支援活動を展開していきます。
全カテゴリーの日本代表がより強く、より愛される存在となり、またサポーター・ファン同士のコミュニケーションが積極的に交わされ、各地で身近にサッカーが楽しまれ、未来に向けても楽しめる持続的な環境が整いつつある姿を目指して、取り組んでいきます。
■今後に向けて
キリングループは、これからもサッカー日本代表チームの強化とサッカー文化の創造に貢献していきたいという想いを「KIRIN LOVES SOCCER」というキーワードに込めて、様々な活動を展開していきます。
今後もサッカー日本代表を引き続き強力に支援するとともに、サッカーがより身近に楽しめるものとして広がっていくよう、サッカー文化の創造を目指し、日本サッカー界のさらなる発展に貢献していきます。
キリングループは「おいしさを笑顔に」をグループスローガンに掲げ、いつもお客様の近くで様々な「絆」を育み、「食と健康」のよろこびを提案していきます。