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[食領域]

<参考資料>赤ワインに含まれるポリフェノールの一種・レスベラトロールによる
糖尿病から糖尿病性腎症への移行抑制効果を確認

  • 研究・技術

2015年8月7日

メルシャン株式会社

メルシャン株式会社(社長 横山清)は、赤ワインに含まれるポリフェノールの一種であるレスベラトロールが、糖尿病の代表的合併症の一つとされる糖尿病性腎症の予防効果を持つことを確認しました。この研究成果は、第9回 日本ポリフェノール学会学術大会にて、8月7日(金)に発表します。

当社では、赤ワインに含まれる成分として機能が注目されているレスベラトロールについて、長年に渡り研究を行っています。
今回の研究では、将来的な疾病発症リスクを反映する新たなバイオマーカー※を用い、レスベラトロールの摂取には糖尿病から糖尿病性腎症への移行を抑制する効果があることを確認しました。

  • ある疾患の存在や進行度をその濃度に反映し、血液や尿中に測定されるタンパク質等の物質を示す。
  • 研究の背景(糖尿病性腎症について)
    • 糖尿病性腎症は、高血糖状態が続くことで、酸化ストレスを受けた腎臓の糸球体の毛細血管が損傷し、血液のろ過機能が侵されることで発症します。糖尿病性腎症を発症すると、タンパク質が尿中に排出されるネフローゼ症候群や血中に老廃物がたまる尿毒症が引き起こされ、最終的には腎不全となり、永続的な人工透析が必要となることがあります。
    • このように、糖尿病性腎症は人々の生活に重大な影響を及ぼす恐れがある一方で、発症初期は自覚症状がなく、進行すると治療困難となるため、予防が特に重要とされています。
  • 研究の概要
    • 糖尿病性腎症を発症するモデルマウスにレスベラトロールを経口投与し、4週間飼育しました。
    • 投与完了後、糖尿病性腎症の発症直前段階で、血液中の糖尿病性腎症のリスクを反映するバイオマーカーの測定を行いました。
  • 結果・考察
    • レスベラトロールを投与したモデルマウスでは、糖尿病から糖尿病性腎症の発症リスクの増大に伴う新規の発症リスクマーカーであるプロアポリポタンパク質A2またはその修飾体の減少を抑制する効果があることを確認しました。
    • この結果より、レスベラトロールは糖尿病から糖尿病性腎症への移行を抑制する作用を発揮する可能性が強く示唆されました。
    • 今回の結果を受け、レスベラトロール摂取は、同じく酸化ストレスに起因する他の腎症への予防効果や、それらの進行により起こる慢性腎臓病への予防効果を持つことも期待されます。

メルシャン株式会社は、ワイン事業スローガン「ワインのおいしい未来をつくる。」のもと、ワインのある豊かな時間を通じて、人と人とのつながりを楽しんでいただけるよう、様々な提案を続けていきます。

発表の概要

1.発表演題名
レスベラトロールによる糖尿病性腎症の予防効果
2.学会名
第9回 日本ポリフェノール学会学術大会
3.発表日
2015年8月7日(金)
4.発表場所
奈良女子大学 総合研究棟S棟(奈良県奈良市)
5.発表者
メルシャン株式会社 商品開発研究所

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