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[食領域]

<参考資料>「ASEV 日本ブドウ・ワイン学会 2015年大会」にて
当社の女性研究員2名が技術賞を受賞

~「『マスカット・ベーリーA』の香味に関する研究開発」において~

  • その他

2015年11月6日

メルシャン株式会社

メルシャン株式会社(社長 横山清)は、11月6日(金)~8日(日)に開催される「ASEV 日本ブドウ・ワイン学会 2015年大会」において、女性研究員2名による「『マスカット・ベーリーA(Muscat Bailey A)』の香味に関する研究開発」で技術賞を受賞しました。

  • 研究の概要
    • 「マスカット・ベーリーA」は日本固有の赤ワイン醸造用ブドウ品種であり、2013年にはO.I.V※に品種登録されました。本研究開発は、ワインの品質に重要である、色調、味わい、香りに関するいくつかの知見を得て、「マスカット・ベーリーA」を使ったワインの品質向上につなげたものです。
    • 「マスカット・ベーリーA」は、他の赤ワイン醸造用品種と比較して大粒であるため、鮮やかな色調のワインになりやすい傾向があります。そこで、除葉などの栽培管理を提案し、ブドウ果皮の色をより濃くすることで、ワインの色調の改善に成功しました。
    • また「マスカット・ベーリーA」ワインは、赤ワインにとって重要な味である「渋み」に関与するタンニンが著しく少ないこと、さらに「マスカット・ベーリーA」の梗(こう)にはタンニンが多いことを見出しました。これらの知見を基に、梗(こう)を利用した醸造を行い、複雑性が増した「マスカット・ベーリーA」ワインの醸造可能性を示しました。
    • さらに、「マスカット・ベーリーA」ワインは、キャンディやイチゴのような特徴的な香りを持っています。この香りに「フラネオール」という香り成分が貢献していること、また、フラネオールが果実の成熟に伴い増加することを発見しました。これらの知見を利用し、「マスカット・ベーリーA」の特徴香を今まで以上に引き出したワインの醸造を提案しました。
    • 目的とする成分に注目したブドウ栽培およびワイン醸造は、様々なスタイルのワインが醸造につながることが期待されます。当社は今後も、さらなる品質向上や新しいタイプのワインの醸造に向けた研究開発を行っていきます。
    • ※国際ブドウ・ワイン機構
  • 「ASEV日本ブドウ・ワイン学会(ASEV JAPAN)」と技術賞について
    • 「ASEV日本ブドウ・ワイン学会」は、ブドウやワインに関する研究と技術の発展を目指し1984 年に創設されました。研究発表会、シンポジウム、総会の開催、日本ブドウ・ワイン学会誌の発行、セミナーの開催、諸外国との積極的な国際交流などの活動に加え、アメリカ合衆国デイビス市に本部のあるアメリカブドウ・ワイン学会(ASEV)の日本支部として活動しています。
      (ASEV…American Society For Enology & Viticulture)
    • 技術賞は、原則として会誌の技術的報告(研究報文および解説)、連載講座、総説等の中から日本のブドウ・ワイン産業の技術的発展に顕著な業績のあった者に対して、選考・授与されるものです。
  • 受賞者
    • メルシャン株式会社 藤沢工場 丹澤 史子
    • メルシャン株式会社 商品開発研究所 佐々木 佳菜子

メルシャン株式会社は、ワイン事業スローガン「ワインのおいしい未来をつくる。」のもと、ワインのある豊かな時間を通じて、人と人とのつながりを楽しんでいただけるよう、様々な提案を続けていきます。

発表の概要

1.発表演題名
「マスカット・ベーリーA(Muscat Bailey A)」の香味に関する研究開発
2.学会名
ASEV 日本ブドウ・ワイン学会 2015年大会
3.発表日
2015年11月6日(金)~8日(日)
4.発表場所
上越教育大学(新潟県上越市山屋敷町1番地)
5.発表者
メルシャン株式会社

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