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[食領域]

2016年 キリンビール事業方針

~反転・攻勢からV字回復を本物にする一年~

  • IR

2016年1月8日

キリンビール株式会社

キリンビール株式会社(社長 布施孝之)は、2016年からはじまる中期経営計画の初年度として、お客様にとって価値ある商品の提供を通じてキリンブランドの価値を高め、反転・攻勢からV字回復を本物にする年とします。

1.2015年の振り返り

2015年は、ビール・発泡酒・新ジャンルの総市場が減少する中で、当社の販売数量は前年を上回る1億4,190万箱となりました。
ビールカテゴリーでは、フラッグシップブランドである「一番搾り」の強化に最優先で取り組み、「一番搾り」ブランド計で、販売が2年連続で前年を上回りました。
伸長する機能系カテゴリーでは、お客様の健康的なライフスタイルを応援する商品ラインアップとして「淡麗グリーンラベル」「淡麗プラチナダブル」「のどごし オールライト」を展開し、トータルでの販売が前年を約3割上回りました。
新ジャンルカテゴリーでは、「のどごし」ブランド計の販売が、季節に合わせた期間限定商品の好調により、前年を上回りました。
RTD※1カテゴリーでは、「氷結®」、「本搾り™」、「ビターズ」、「スミノフアイス™」が牽引し、RTDトータルで前年を上回りました。
日本におけるクラフトビール市場の創造・拡大を図るべく、東京・横浜で展開している直営の体験型ブルワリー併設店舗「SPRING VALLEY BREWERY(スプリングバレーブルワリー)」を本格スタートし、来店者数が目標を上回りました。

  • ※1 Ready to Drinkの略。栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料。

2015年販売実績

ビール類計 ビール 発泡酒 新ジャンル RTD計 洋酒 ノンアルコール飲料
1億4,190万箱
(+0.1%)
5,220万箱
(+1.0%)
3,960万箱
(-1.0%)
5,010万箱
(±0.0%)
4,710万箱
(+7.5%)
204億円
(+6.8%)
230万箱
(+4.5%)
  • 単位:ビール類 大びん633ml×20本換算、RTD 250ml×24本換算
  • 販売実績数はKLから万箱に換算後、1桁目を四捨五入し算出

2.2016年の事業方針

2016年は、酒類市場の環境変化を見据え、「ビールカテゴリーの魅力化」、「CSV※2の実践」、「ブランドに継続投資するための事業基盤強化」を柱に、ブランド育成および新価値創造に取り組んでいきます。
また、キリンの強みである“ていねいなものづくり”や“品質へのこだわり”が生み出す商品やサービスを通じて、お客様に驚きや感動を提供することを「Quality with Surprise(クオリティ ウィズ サプライズ)」というメッセージに込めてブランド育成や企業活動を行い、お客様の共感や支持を獲得していきます。

  • ※2 CSV: Creating Shared Value(社会と共有できる価値の創造)

2016年キリンビール事業方針

  1. (1)ビールカテゴリーの魅力化
  2. (2)CSVの実践
  3. (3)ブランドに継続投資するための事業基盤強化

(1)ビールカテゴリーの魅力化

お客様の消費スタイルが“多様な味わい”“日本ならではのよさ(地域性・季節感)”“人と人との絆・つながり”“つくり手の想い”など、より個性を楽しむスタイルへ変化する中、当社は「一番搾り」「クラフトビール」を中心にビールカテゴリーをさらに魅力的なものにすることで、お客様の多様なニーズに応えていきます。
「一番搾り」では、キリンのものづくりを象徴するブランドならではの多彩な提案により、お客様のビールに対する関心を高めるとともに、ブランドの飛躍的成長を目指します。「一番搾り製法」の価値を、商品などを通じてお客様により実感いただけるよう取り組みを強化します。象徴的な取り組みとして、全国の47都道府県ごとに味の違いや個性を楽しめる「47都道府県の一番搾り」を、5月から順次発売を開始します。地域の食・文化・情報などに精通しているお客様と一緒に商品コンセプトやその楽しみ方などの共創を行い、地域の魅力を発掘しながらつくり出す特別な「一番搾り」として提案することで、地域活性化への貢献を目指します。
クラフトビールに注目が集まる中、当社は“つくり手の顔が見える”クラフトビールを通じて、今までにないビール体験を提供し、多様な個性を楽しめる新たなビール文化の醸成に取り組みます。象徴的な取り組みとして、「SPRING VALLEY BREWERY」を通じて、“驚きのある”限定ビールの発売やイベントを継続して実施するほか、新しいビール体験ができる接点の拡大も検討していきます。

(2)CSVの実践

社会と共有できる価値の創造を目指して、「事業活動を通じた人や社会のつながりの強化」「独自技術を活用した健康増進」を柱に取り組みます。
「事業活動を通じた人や社会のつながりの強化」においては、今年5月から順次発売予定の「47都道府県の一番搾り」や、地元産の果実を使用し地域の農業を応援する「氷結®」の展開などを通じて、地域活性化への貢献を目指します。また、「復興応援 キリン絆プロジェクト」の活動を通じて、東北の食材の販路拡大やブランド化の支援を継続するほか、商品の原料に地域の農産物を使用することによって、農業を応援する活動も展開していきます。
「独自技術を活用した健康増進」では、お客様の健康意識の高まりに対して、キリンならではの技術により、新たな健康価値を提案していきます。「淡麗グリーンラベル」「淡麗プラチナダブル」「のどごし オールライト」「パーフェクトフリー」といった幅広いラインアップで、お客様の健康的なライフスタイルを応援する商品を展開していきます。

(3)ブランドに継続投資するための事業基盤強化

中長期での成長実現に向けて、ブランドに継続投資するための事業基盤づくりも進めます。高付加価値商品の拡充により収益性の向上を図っていくほか、製造・物流一体となったコスト削減、包装容器の省資源化によりサプライチェーン全体でのローコストオペレーションを推進していきます。さらに、2017年の新キリンビール社発足に向けて組織力、営業力、お客様視点での施策を強化します。また、ヤッホーブルーイング社との連携やクラフトビールの拡充による営業提案力の強化をはかっていきます。

3.2016年の商品戦略

ビールカテゴリーでは、「一番搾り」の強化とクラフトビール育成を通じて、ビール市場の活性化に取り組みます。「一番搾り」は、“素材”“旬”“地域とのつながり”をテーマに、日本で暮らすお客様の日々の生活に寄り添い、最も身近でおいしいと思っていただけるビールを目指します。若年層を中心に今後も成長が見込まれるクラフトビールは、「SPRING VALLEY BREWERY」を通じて、新しいビール体験の接点を拡大していくほか、「グランドキリン」をリニューアルし、クラフトマンシップをより感じられるブランドとして提案します。さらに、当社によるヤッホーブルーイング社の「よなよなエール」樽詰めビールの販売を開始します。
新ジャンルカテゴリーでは、「のどごし」ブランドの強みを磨き上げ、季節に応じたエクステンション品の展開やプロモーションを実施し、ブランド価値を高める提案をしていきます。
機能系カテゴリーでは、リニューアルする「淡麗グリーンラベル」や「淡麗プラチナダブル」「のどごし オールライト」を中心に技術力を生かした多様なラインアップで、市場の成長をリードします。
若年層や女性を中心に今後も市場拡大が見込まれるRTDでは、「氷結®」を中心に資源を積極投入していくほか、「本搾り™」、「ビターズ」、「スミノフアイス™」を育成し、明確なコンセプトを持つ幅広いラインアップで基盤強化を進めます。
飲用シーンが広がる洋酒カテゴリーでは、「富士山麓」を中心につくり手のこだわりを高めた高付加価値化を図っていくほか、ハイボール需要に応える飲食店向けのラインアップ拡充として「ジョニーウォーカー」「ホワイトホース」を提案していきます。
ノンアルコール飲料カテゴリーでは、おいしさと機能性を兼ね備えた「パーフェクトフリー」の育成を中心に取り組みます。

2016年販売目標

2016年はビールカテゴリーをドライバーに、ビール類計でシェアアップを目指すとともに、増収増益によりV字回復を本物にしていきます。

ビール類計 ビール 発泡酒 新ジャンル RTD 洋酒 ノンアルコール飲料
1億4,060万箱
(-0.9%)
5,340万箱
(+2.3%)
3,820万箱
(-3.5%)
4,910万箱
(-2.0%)
4,930万箱
(+4.7%)
222億円
(+9.2%)
240万箱
(+4.3%)
  • 単位:ビール類 大びん633ml×20本換算、RTD 250ml×24本換算
  • 販売目標数はKLから万箱に換算後、1桁目を四捨五入し算出

キリングループは、あたらしい飲料文化をお客様と共に創り、人と社会に、もっと元気と潤いをひろげていきます。

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