[食領域]
~アフリカの子どもたちに、清潔で安全な水を~
2016年4月7日
キリンビバレッジ株式会社
キリンビバレッジ株式会社(社長 堀口英樹)は、「1ℓ for 10ℓ(ワンリッター フォー テンリッター)」プログラムを、5月1日(日)から8月31日(水)までの4カ月間実施します。また、2007年から続いた本プログラムは、10年目の今年をもって終了します。
本プログラムは、公益財団法人日本ユニセフ協会(会長 赤松良子)と協力し、当社が輸入・販売を行うナチュラルミネラルウォーターブランド「Volvic」(以下ボルヴィック)がグローバルに展開している、清潔で安全な水の普及を目指すユニセフ支援活動の日本版で、日本のお客様がボルヴィックを1ℓ購入すると、アフリカに住む人々に10ℓの清潔で安全な水が供給されるものです。
これまで支援してきたマリ共和国で新設・修復された井戸(水場)は、277基※になり、9年間の支援の総計は約47.3億ℓとなる見込みです。これまでの活動により、清潔で安全な水を供給することで、農村部で手掘りの浅井戸や池等の濁った水を使用する状況が改善され、下痢やメジナ虫病(寄生虫病)、コレラやトラコマ(慢性結膜炎)など、水と不衛生な環境が原因となる病気への罹患率を大きく下げることができました。※建設中のものを含む
また、現地の人びとが自ら井戸のメンテナンスができるよう、工具を供給し、作業員の育成およびトレーニングを行うとともに、住民の水と衛生に関する啓発活動を行ってきました。支援により建設・修復された水場は、これらの活動を通じて、本プログラムが今回をもって終了した後も10年以上の長期にわたり、メンテナンスされ、管理・運営されていきます。
本プログラムは、日本の多くの方々が手軽に社会貢献できる“入り口”を提供する役割を果たすとともに、2007年からの支援対象地域の状況の変化など、活動を通じて蓄積された知識や経験をもとに、facebookでの情報発信などを実施し、日本におけるアフリカの水と衛生に関する問題への関心と理解を深めることに貢献してきました。
キリングループは、あたらしい飲料文化をお客様と共に創り、人と社会に、もっと元気と潤いをひろげていきます。
「1ℓ for 10ℓ」プログラムは、世界の水に関わる重要課題に取り組んでいくため、ボルヴィックとユニセフが2005年から共同で取り組んでいるプログラムです。ユニセフが開発途上国を中心に世界各地で実施している水と衛生に関するプロジェクトを、ボルヴィックブランドを通じて支援しています。本プログラムは2005年のドイツから始まり、2006年にはフランスでも展開され、2007年より日本での実施に至っています。
日本における活動においては、今年度も引き続き、アフリカ・マリ共和国の支援が決定しました。プログラム実施期間中、全てのボルヴィック製品の売り上げ総量に応じてキリンビバレッジ社が売上の一部をユニセフに寄付することで、ボルヴィック出荷量1ℓにつき10ℓの清潔で安全な水が支援対象国であるマリ共和国の人々に供給される仕組みとなっています。
ユニセフはこの寄付によって支援対象地域に井戸などの給水設備をつくると同時に、10年間以上のメンテナンスが確保され、井戸の持続的な使用を実現させるため、修理工や修理部品の確保、各種トレーニングを実施し、住民が主体となってメンテナンスを行えるようサポートします。
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(http://www.unicef.org)
(補足)ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。
公益財団法人日本ユニセフ協会は、先進工業国36カ国にあるユニセフ国内委員会のひとつです。日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、政策提言(アドボカシー)、募金活動を担っています。(http://www.unicef.or.jp)
マリ共和国では、2012年3月に起こったクーデターを機に国内の状況が複雑化し、北部を中心に武力紛争が続きました。2013年9月、大統領が就任し、治安の回復と復興に向け歩み始めていますが、マリ北部にはまだ状況が不安定な地域もあることが報告されています。ユニセフは現地で活動している信頼できるパートナーと協力し、建設や修復活動の監督やモニタリングを行うなど、いかなる状況下でも支援を途切れさせない努力を続けています。
マリにおいて改善された水源を利用する人々の割合は全国民の67%(約1.5人に1人)と世界平均(89%)より低く、特に農村部では54%(約1.9人に1人)※にとどまっているのが現状です。農村部では手掘りの浅井戸や池等の濁った水を使用する状況が強いられ、下痢やメジナ虫病(寄生虫病)、コレラやトラコマ(慢性結膜炎)等、水と不衛生な環境が原因となる病気が多く見られます。中でも、清潔で安全な水と衛生習慣があれば、その多くが予防できる下痢は、5歳未満の子どもの主な死亡原因となっています。