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[食領域]

2019年 キリンビール事業方針

~主力ブランドへの集中投資とクラフトビール事業への注力~

  • IR

2019年1月9日

キリンビール株式会社

キリンビール株式会社(社長 布施孝之)は、2019-2021年中期経営計画の初年度として、2019年のスタートを切りました。キリングループの成長を支える中核会社として、お客様にとって価値ある商品の提供を通してキリンブランドの価値を高め、“お客様のことを一番考える会社”として、将来にわたってお客様から最も支持される企業を目指します。

1.2018年の振り返り

2018年は「主力ブランドへの集中投資」が奏功してビール類の販売実績は前年を上回り、大びん換算で1億3,510万箱となりました。
ビールカテゴリーでは、市場の魅力化と将来の酒税改定の道筋を見据え、主力商品「キリン一番搾り生ビール(以下、一番搾り)」に注力しました。広告と店頭との連動や、地元を盛り上げる“地元の誇り”共感活動等を通じて活動を強化した結果、「一番搾り」はビールカテゴリー市場を上回る販売実績となりました。
発泡酒カテゴリーでは「淡麗グリーンラベル」が堅調に推移したほか、「淡麗プラチナダブル」が4年連続で前年を上回りました。
新ジャンルカテゴリーでは、3月に新発売した「本麒麟」が大変好評をいただきました。新ジャンルの商品でありながら、ビールに期待される“力強いコクと飲みごたえ”のある本格的なうまさが評価され、過去10年の当社新商品で売上No.1※1となりました。「キリン のどごし<生>」も6月のリニューアル以降好調に推移し、新ジャンルカテゴリーは前年比約3割増と大きく数字を伸ばしました。
RTD※2カテゴリーでは、基幹ブランドである「氷結®」がほぼ前年並みで着地したほか、4月に新発売した「キリン・ザ・ストロング」が、ターゲット層である40-50代の男性を中心に好評いただき、上方修正した年間販売目標の700万ケース※3を突破しました。「キリン 本搾り™チューハイ」も、前年比2桁増となり7年連続のプラスを達成しています。

  • ※1 発売から7カ月間の累計出荷実績で比較
  • ※2 Ready to Drinkの略。栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料。
  • ※3 250ml×24本換算

日本におけるクラフトビール市場の創造・拡大を図るべく、1台で4種類のクラフトビールが提供できる「Tap Marché(タップ・マルシェ)」の全国展開を開始し、参加ブルワリーも7ブルワリー、19液種に広がりました。12月末には取扱店が約7,000店となり、お客様とクラフトビールとの接点が大きく広がっています。また東京・横浜・京都で展開している直営の体験型ブルワリー併設店舗「SPRING VALLEY BREWERY(スプリングバレーブルワリー)」は、Ginza Sony Park(銀座ソニーパーク)の内に期間限定のクラフトビール&デリスタンド「“BEER TO GO” by SPRING VALLEY BREWERY」をオープンさせたほか、日本独自のビアカルチャーを広げるさまざまな施策を展開することで、累計体験者数が100万人を突破しました。

2018年販売実績

ビール類計 ビール 発泡酒 新ジャンル RTD 洋酒 ノンアルコール飲料
1億3,510万箱
(+5.2%)
4,660万箱
(-5.9%)
3,330万箱
(-7.5%)
5,520万箱
(+28.7%)
5,990万箱
(+13.2%)
296億円
(+6.8%)
310万箱
(-6.1%)
  • 単位:ビール類・ノンアルコール飲料 大びん633ml×20本換算、RTD 250ml×24本換算
  • 販売実績数はKLから万箱に換算後、1桁目を四捨五入し算出

2.2019年の取り組み

2019年も「CSV※4経営」を土台に据えながら、酒類市場の環境変化を見据え、引き続き「主力ブランドへの集中投資」「クラフトビール事業への注力」を柱に取り組んでいきます。

  • ※4 CSV: Creating Shared Value(社会と共有できる価値の創造)

(1)主力ブランドへの集中投資

外部環境変化を受け、中期的に酒類市場にも大きな変化が見込まれます。5年後、10年後にもお客様に支持されているブランドを目指して、当社は主力ブランドに磨きをかけ、魅力的な商品提案を展開します。
ビールカテゴリーは、段階的な酒税改定により、中期的に伸長が見込まれます。今年発売30年目を迎える「一番搾り」は、4月上旬製造品からリニューアルを行い、お客様の最も大きな期待である“おいしさ”をさらに進化させます。
また“おいしさ”に向き合った広告と店頭との連動、リニューアル期の300万人規模のサンプリングや飲用体験の展開によって、「一番搾り」へのトライアル機会を増やし、さらなる間口拡大を目指します。
リピート購入率が高い機能系カテゴリーも強化します。「淡麗グリーンラベル」は、爽やかで調和のとれたおいしさと、自然体で洗練されたパッケージを進化させることで、よりお客様に愛されるブランドを目指します。
新ジャンルカテゴリーは、当社基幹ブランドである「キリン のどごし<生>」のコミュニケーションを強化し、元気で明るいブランドイメージや昨年6月のリニューアルで進化した「キレ」をしっかりと訴求することで、お客様からの支持拡大を目指します。
また昨年大変好評いただいた「本麒麟」は、「ビールに近い卓越したうまさと品質」を更に強化させることで、新ジャンルに「高品質」な商品を求めるお客様ニーズにお応えし、対前年約5割増の販売数量実現に向けて取り組みます。
若年層や女性を中心に今後も市場拡大が見込まれるRTDでは、「氷結®」や「キリン・ザ・ストロング」を中心に資源を積極投入し、多様なお客様ニーズに応えた商品を提案していきます。
ノンアルコールビールテイスト飲料カテゴリーでは、「一番搾り製法」※5を採用し、麦のうまみを丁寧に引き出したおいしさを実現した「キリン 零ICHI(ゼロイチ)」を3月12日(火)※6にリニューアル発売し、さらなる育成を目指します。
飲用シーンが広がる洋酒カテゴリーでは、特に伸長率の高いスコッチウイスキーにおける日本での売上No.1※7の「ホワイトホース」、世界No.1※8の「ジョニーウォーカー」で市場でのプレゼンスをさらに高める施策を実施していきます。

  • ※5 麦汁ろ過工程において最初に流れ出る一番搾り麦汁を使う製法
  • ※6 小びんは、2月下旬製造品より順次切替
  • ※7 2017年販売数量実績(IWSR2017日本国内における輸入スコッチウイスキー売上容量換算より)
  • ※8 IMPACT DATABANK 2017に基づく販売数量

(2)クラフトビール事業への注力

クラフトビールについては、「Tap Marché(タップ・マルシェ)」を2019年末までに累計13,000店舗での展開を目指し、クラフトビールが楽しめる「場」を加速度的に広げていきます。様々な個性を持つクラフトビールとの直接接点が増えることで、ビールに魅力を感じていただく機会が増え、クラフトビール市場の活性化、ビール市場の間口の拡大の実現を目指します。「SPRING VALLEY BREWERY」は、累計体験者数100万人突破を契機に、「NEW BEER SURPRISE」をコンセプトとした新たなビール体験を発信していきます。

(3)CSV経営の推進

キリンホールディングス株式会社は、2017年にCSVコミットメントを発表しました。その中でキリングループは「健康」「地域社会への貢献」「環境」の3つの社会課題に取り組み、社会とともに成長していくことを宣言しました。当社も、全社員がCSVマインドをもって日々の事業活動に取り組み、地域社会と共に成長していきます。
「地域社会への貢献」として、今年も全国で“地元の誇り”共感活動を継続していきます。またホップ栽培を通した生産農家支援や、国産ホップを使ったクラフトビールを製造・販売することで、国内農業の活性化を支援します。加えてホップの外販を通して、国内のクラフトブルワリーを支援するなど、当社ならではの提案でクラフトビール市場の活性化を図っていきます。
また健康経営の取り組みとして、在宅勤務や勤務間インターバル制度など、多様な働き方を実現する制度の積極的な活用推進や、「なりキリンママ・パパ」の取り組みなども展開していきます。

2019年販売目標

2019年はビールカテゴリーの魅力化と新ジャンルのさらなる成長で、ビール類計で前年超えを目指します。

ビール類計 ビール 発泡酒 新ジャンル RTD 洋酒 ノンアルコール飲料
1億3,780万箱
(+2.0%)
4,660万箱
(0.0%)
3,320万箱
(-0.3%)
5,810万箱
(+5.3%)
6,500万箱
(+8.5%)
300億円
(+1.4%)
310万箱
(0.0%)
  • 単位:ビール類・ノンアルコール飲料 大びん633ml×20本換算、RTD 250ml×24本換算
  • 販売目標数はKLから万箱に換算後、1桁目を四捨五入し算出

キリングループは、あたらしい飲料文化をお客様と共に創り、人と社会に、もっと元気と潤いをひろげていきます。

ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日現在の情報です。お客様がご覧いただいた時点で、情報が変更(生産・販売が終了している場合や、価格、仕様など)されている可能性がありますのであらかじめご了承下さい。

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