[食領域]
~キリンの麒麟は幸せを運び、よろこびと共にある~
2019年5月16日
キリンホールディングス株式会社
キリングループは、長期経営構想「キリングループ・ビジョン2027(以下、KV2027)」を策定し、「食から医にわたる 領域で価値を創造し、世界のCSV先進企業となる」ことを目指しています。KV2027の実現に向け、お客様や社会から見たキリングループの存在意義をシンプルに表現するために、新しいコーポレートスローガン「よろこびがつなぐ世界へ」を制定しました。
同時に、改めてキリングループの歴史をひもとき、“聖獣麒麟”をキリングループのシンボルとして、「幸せを運び、よろこびと共にある」と定義し直し、新CI(コーポレートアイデンティティ)を策定しました。麒麟は慶事の前触れとして姿を現すと言われており、新CIにより、信頼・伝統・躍動感といったキリングループのイメージをさらに強化し、「よろこび」をもたらす象徴として様々なコミュニケーション施策を展開していきます。
キリンでは、新CIを制定にするにあたり、お客様に”聖獣麒麟”の認知やイメージについて調査しました。幅広い世代に”聖獣麒麟”は浸透し、世代間でそのイメージは異なることも分かりました。”
”聖獣麒麟”を「知っている」と回答したお客様は全体で97.2%でした。10代~60代まで世代間の差はほとんどなく、お客様に”聖獣麒麟”が広く浸透していることが分かりました。また、”聖獣麒麟”の好意度も全体で50%を超え、特に10代での好意度は約60%と他の世代より高くなりました。
“聖獣麒麟”のイメージは世代によって少し差があることが分かりました。10代、20代の若年層では他世代に比べて「かっこいい」が高くなりました。
紀元前からシルクロードを中心として、様々な伝説の生き物に関する記録が残されています。龍、鳳凰、獅子、天馬などの伝説は、文明が栄えるところには存在し、あるところでは共通点を持って伝えられてきました。中でも麒麟は中国に伝わり、他には見られない特長をもっています。
紀元前480年頃に孔子が著した「春秋」をはじめとして、歴史書、辞典などの書物に“麒麟”についての記録が残されています。
伝説上の麒麟とは、一体どのような生き物なのでしょうか。麒麟の記録が残っている書物の中で、以下の5つのキーワードが多く使われています。
麒麟は、紀元前から中国に伝わる伝説上の動物で、慶事の前に現れると言われ、おめでたいしるしとも考えられています。他を慈しみ、思いやりを持った動物で“仁獣”とも表現され、“生きている虫を踏まず、草を折らない”、“百獣の長”であり、また“泰平のしるし”、とも言われています。日本国内の神社・仏閣の彫刻や装飾にも多く用いられ、日光東照宮や正倉院の宝物、また京都の祇園祭の山鉾でもその姿を見ることができます。
容姿や特徴については様々な説があり、伝説の麒麟の発祥地である中国でも、時代や地域によって異なります。
歴史的文献に多く残されている記述では、「身体は鹿、尾は牛、1本の角がある」というような表現が多く見られますが、数あるものの中には獅子や馬のような体つきだったり、翼を持っていたり、角が2本ある麒麟の彫刻や絵画なども現存しています。
キリンビールの前身である「ジャパン・ブルワリー・カンパニー(以下、JBC)」が、発売する最 初のビールの商標を「キリンビール」とし、1888(明治21)年に発売しました。
この「キリンビール」のラベルには、古代中国の伝説上の動物麒麟の姿が描かれています。当時、西洋から輸入されてくるビールには狼や猫などの動物を描いたラベルが多かったことから、三菱の重役であった荘田平五郎が「東洋には麒麟という霊獣がいるのだから、それを商標にしよう」と提案したと言われています。この明治を代表する実業家こそが、130年以上続くブランド「キリンビール」の名付け親なのです。
1888年 発売時の「キリンビール」ラベル
翌1889(明治22)年には、当時のJBCの重役であったトーマス・ブレーク・グラバーの提案により、麒麟が大きく描かれた、現在でもおなじみのラベルに変更されました。実際に図柄をデザインしたのは、漆芸家の六角紫水と言われていますが、明確には分かっていません。
「キリンビール」を製造していたJBCは、品質の良い、本格的なドイツ風のビールを醸造することにこだわりました。まず、ドイツから資格ある醸造技師を招聘し、麦芽・ホップなどの原料や機械設備に至るまでをドイツから輸入しました。また、品質面では、ビールの分析結果を株主総会で報告したり、麦芽やホップなどの原料だけではなく、びんや栓の品質についても重役会で議論をしていました。
1889年 現在のラベルの原型となったデザイン
1907(明治40)年、「キリンビール」の商標は、その品質へのこだわりとともに、JBCから麒麟麦酒株式会社に引き継がれました。以後、「キリンビール」に描かれた”聖獣麒麟”の図柄は、「キリン黒ビール」「キリンスタウト」など、他のビール商品にも使われるようになります。また、社名でもある「キリン」というブランドは、「キリンレモン」などの清涼飲料にも拡がっていきました。
太平洋戦争前後の混乱期、ビールは配給の対象となり、商標も廃止されて”聖獣麒麟”は一時期、姿を消します。終戦から4年後の1949(昭和24)年にはビールの自由販売が再開され、商標も復活しました。物資不足のため青一色で刷られ、サイズも小さなラベルでしたが、”聖獣麒麟”が描かれた「キリンビール」が帰ってきました。
高度経済成長期に入ると、ラベルは多色刷りに戻り、ビールの生産量は1年につき増加率約20%という驚異的なスピードで増えていきました。増産体制がとられ、戦前に4ヵ所だった工場は、1972(昭和47)年には12ヵ所となりました。そのような中でも、キリンビールは、全工場で高品質の「キリンビール」をつくるための努力を惜しまず、つねに品質本位の姿勢を貫いてきました。
1988(昭和63)年、「キリンビール」の商品名は「キリンラガービール」となりましたが、ラベルのデザインは130年以上経った今もほとんど変わっていません。「キリンビール」のブランドは、その品質本位への思いとともに、現在に引き継がれています。
1928年 「キリンレモン」のラベル
1949年 青一色刷りのラベル
1989年 現在のラベル
“聖獣麒麟”のたてがみの図柄をよく見ると、「キ」「リ」「ン」の隠し文字があるのをご存じでしょうか?確認できている範囲では1933(昭和8)年のラベルにはすでに描かれていました。この隠し文字は模造品を防止するために描かれた という説や、デザイナーの遊び心だったのでは?など諸説ありますが、明確な理由は分かっていません。
日本の動物園に初めて“キリン”がやってきたのは、奇しくも麒麟麦酒株式会社創立の年と同じ1907(明治40)年です。英語名はGiraffe(ジラフ)のキリンですが、この時に和名をキリンと定められ、上野動物園で人気者となり、日本ではキリンという動物として知られるようになりました。一説には、この時の上野動物園の監督・石川千代松が、キリンを購入するための予算を獲得するため、ジラフを伝説上の麒麟と騙って購入したという逸話もあります。
1888年に発売以来、130年以上愛され続けてきた、のどにグッとくる刺激感と、コク・飲みごたえのある味わいの、ホップが効いた日本の代表的ビール。
1990年に発売した、「純粋さ」を極め“一番搾り麦汁”だけを使用したビール。麦本来のうまみが感じられる、調和のとれた雑味のない味わいが特長。2019年のリニューアルで、ホップの配合を工夫することで、澄んだ麦のうまみとホップの風味が調和し、さらに“飲み飽きないおいしさ”へと進化。
2005年に発売。“ゴクゴク爽快なうまさ”が特長の新ジャンル商品。2018年には、発売以来1,000回以上の試醸から得た知見を基に、トップの飲みごたえを保ちつつ、後キレとの落差を高めて「のどごし<生>」史上最高のキレを実現。
2018年に発売。新ジャンルの商品でありながら、ビールに期待される“力強いコクと飲みごたえ”のある本格的なうまさを味わえる商品。2019年には、長期低温熟成※とアルコール分6%による力強いコクと飲みごたえはそのままに、当社伝統のドイツ産ヘルスブルッカーホップ(一部使用)を増量することで、ビールに近い力強いコクを向上。
2018年4月の発売。過去10年のキリンビールRTD新商品で売上No.1の大型商品。パッケージにはキリンビール社RTDで初となる「聖獣」を採用。ストロングカテゴリーらしい「躍動感・勢い・スピード感」が感じられるパッケージ。
1928年発売。2018年に発売90周年を迎え、刷新。2度の上方修正を経て、2018年の販売は600万ケースを達成。
無糖なので糖やカロリーを気にせずに、強炭酸の刺激と爽快感で、スポーツ後に心地良くリフレッシュできる。雑味のないクリアな味わい。
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