キリンホールディングス株式会社(社長 磯崎 功典)では、インターネット上の仮想大学「キリンビール大学」を運営しています。これは、ビールの楽しさ・奥深さをお客様にお伝えすべく2001年7月に開講したもので、おいしいビールの飲み方から、ビールに関する興味深いうんちくまで、さまざまな学部・施設があり、24時間365日通学できます。
今回、世界各国のビール協会などに対して独自に実施したアンケート調査と最新の海外資料に基づき、計171の世界主要国および各地域について、2018年のビール生産量をまとめました。この調査は1974年分から統計を開始しています。
トピックス
- 世界のビール生産量は、約1億9,110万kl(前年比0.6%増)となり、5年ぶりに増加※1。
- 前年からの増分109万klのうち、およそ9割をメキシコ(前年比8.8%増 約97万kl増)が占める。ロシア(前年比4.1%増 約31万kl増)、フィリピン(前年比11.0%増 約22万kl増)なども世界の生産量の増加に寄与。
- 地域別では、アジア(前年比1.4%減、構成比32.0%)が10年連続トップ。2位ヨーロッパ(前年比2.1%増、構成比27.3%)、3位の中南米(前年比2.9%増、構成比19.3%)と5位のアフリカ(前年比1.7%増、構成比7.4%)などは増加。
- 国別では、中国(前年比2.2%減)が17年連続でトップ、アメリカ(前年比1.7%減)、ブラジル(前年比1.0%増)と続く。日本(前年比2.7%減)は昨年同様の7位。
2018年の世界のビール生産量は、前年より約109万kl増(前年比0.6%増)の約1億9,110万klとなりました。東京ドームをジョッキに見立てると、約154杯分(東京ドーム1杯分は約124万kl)に相当します。
- 1.地域別生産量(表1)
- 生産量上位国中国(前年比2.2%減)や、日本(前年比2.7%減)、ベトナム(前年比1.7%減)が減少したが、インド(前年比4.9%増)やフィリピン(前年比11.0%増)が伸長し、アジアが10年連続でトップとなりました。
- 2.国別生産量(表2)
- 中国(前年比2.2%減)が17年連続でトップとなりました。
- 日本※2(前年比2.7%減)は昨年同様7位となりました。
- フィリピン(前年比11.0%増)は、4年連続でプラスとなり昨年の20位から17位と順位を上げた。
- 3.10年前との比較(表3)
- 2018年の世界のビール生産量を10年前と比較すると、約878万kl(4.8%増)の増加となりました。
- 増加量ではブラジル(約380万kl増)、ベトナム(約285万kl増)、メキシコ(約125万kl増)と続き、ベトナムにおいては、10年前の生産量と比較し約3.0倍に伸長と、大きく成長しています。
キリングループは、自然と人を見つめるものづくりで、「食と健康」の新たなよろこびを広げ、こころ豊かな社会の実現に貢献します。
注:四捨五入のため、数値が必ずしも一致しない場合がある
- ※1 前年実績が今年の調査で変更になった国については、変更した数値で前年比を算出している
2017年の世界総生産量も最新の値に変更している
2017年:1億9,090万kl⇒1億9,000万klへ変更
- ※2 日本の生産量については、ビール、発泡酒、新ジャンルの合計
出典:各国ビール協会などへのアンケート調査(当社が実施したもの)
The Barth Report Hops 2018/2019 (BARTH−HAAS GROUP)
(表1)2018年 地域別ビール生産量
地域別ビール生産量と増加率・構成比
※日本の生産量に関しては、ビール、発泡酒、新ジャンルの合計
※四捨五入のため、合計値が一致しない場合がある
解説
- ヨーロッパ、中南米、アフリカ、中東が増加した結果、世界合計は5年ぶりにプラス。
- アジア(前年比1.4%減)は、上位国の中国(前年比2.2%減)、日本(前年比2.7%減)、ベトナム(前年比1.7%減)がマイナスだったものの、インド(前年比4.9%増)、フィリピン(前年比11.0%増)、が好調で、10年連続トップ。
- ヨーロッパ(前年比2.1%増)、中南米(前年比2.9%増)とアフリカ(前年比1.7%増)、中東(前年比4.3%増)は増加した。
2018年地域別ビール生産量構成比
(表2)2018年国別ビール生産量
※日本の生産量については、ビール・発泡酒・新ジャンルの合計
※四捨五入のため、合計値が一致しない場合がある
解説
- 世界の総生産量は約1億9,110万kl。中国、アメリカの上位2か国がマイナスだったものの、ブラジル、メキシコ、ロシアなどの上位国がプラスで、前年比0.6%増となった。
- 中国(前年比2.2%減)は、消費者の需要が成熟し、市場が飽和した影響を受けて総生産量は減少しました。一方で、中高価格帯の商品は好調に推移し、低アルコール飲料の生産は増加しています。
- イギリス(前年比4.5%増)は、クラフトビールへの関心の高まりを受け、生産量が増加。
- フィリピン(前年比11.0%増)は、持続的な経済成長により所得環境が改善し個人消費が伸び、ビール生産量は対前年二桁増を維持。4年連続でプラスとなり、昨年の20位から17位と順位を上げた。
(表3)2018年国別ビール生産量~10年前との比較~
※日本の生産量に関しては、ビール、発泡酒、新ジャンルの合計
解説
- 2018年の世界のビール生産量を10年前と比較すると、増加量は約878万kl(4.8%増)となった。増加量が最も多いのはブラジル(約380万kl)、ベトナム(約285万kl)、メキシコ(約125万kl)と続く。