CDP※1「サプライヤー・エンゲージメント評価」においてキリングループが最高評価を4年連続で獲得

~気候変動、水セキュリティでも「Aリスト」を獲得し、3部門での受賞~

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2022年2月10日

キリンホールディングス株式会社

キリンホールディングス株式会社(社長 磯崎功典)は、環境情報開示システムを提供する国際的な非営利団体であるCDPにより、「サプライヤーエンゲージメント評価」において最高評価である「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー」に選出され、2月10日(木)に発表されました。当社が「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー」に選出されるのは4年連続です。2021年度は「気候変動」および「水セキュリティ」でも最高評価の「Aリスト」に選出されており、3年連続、
3部門での受賞となりました。
CDP「サプライヤーエンゲージメント評価」では、気候変動に対する企業の取り組みを「ガバナンス」「目標」「スコープ3排出量」「サプライヤーエンゲージメント」の4分野の回答から評価されます。CDPがCDP気候変動質問書(完全版)に回答した企業を対象に調査し、特に優れた取り組みを行っている企業上位8%を「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー」に選定しました。(グローバルでは500社超、日本企業は105社が選定)

※1 CDPは、環境問題に高い関心を持つ世界の機関投資家や主要購買企業の要請に基づき、企業や自治体に、気候変動対策、水資源保護、森林保全などの環境問題対策に関して情報開示を求め、また、それを通じてその対策を促すことを主たる活動としている非営利組織です。2021年度は、110兆米ドルを超える資産を保有する590社強の投資家と協働し、資本市場と企業の調達活動を介して、企業に環境情報開示、温室効果ガス排出削減、水資源保護、森林保護を他に先駆けて働きかけてきました。2021年、世界の時価総額の64%強に相当する13,000強の企業と1,100強の自治体を含む世界の14,000強の組織が、CDPを通じて環境情報を開示しました。

キリングループは、2020年2月に社会と企業のレジリエンス強化へ向けた新たなビジョン「キリングループ環境ビジョン2050」を策定しました。気候変動においては、「2030年までに2019年比で、グループ全体のScope1とScope2の合計を50%、Scope3を30%削減する。」という高い目標を掲げ、2020年にSBT(Science-based Targets)※2イニシアチブ(SBTi)※3の新基準「1.5℃目標」の承認を取得するとともに、2050年までにバリューチェーン全体のGHG※4排出量ネットゼロを掲げています。2020年11月にはRE100※5に加盟し、2040年までに使用電力の再生可能エネルギー100%化を掲げました。2018年には「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD※6)」提言に、日本の食品会社として初めて賛同を表明し、シナリオ分析など情報開示を積極的に行っています。
キリンビールでは、22年3月頃を目途に国内全工場へ大規模太陽光発電設備を導入し、年間約5,800tのGHG排出量を削減するとともに、同施策の効果を含むキリンビール全体の使用電力の再生可能エネルギー比率を、2020年時点の約18%から約34%に向上させます。この施策は、新たな再エネ発電設備を社会に増やし、火力電力を代替して社会の脱炭素化に直接的・本質的に貢献する施策となります。海外では、オーストラリアのLion Pty Ltd(CEO Stuart Irvine)で2019年に太陽光発電システムの設置が完了し、メルシャンの製造する日本ワイン「シャトー・メルシャン」の全てのワイナリー※7で購入する全電力についても2022年1月より再生可能エネルギー100%にするなど、脱炭素社会構築へ向けてリードしていくよう取り組みを進めています。
また、自然の恵みを原材料に、自然の力と知恵を活用して事業活動をおこなっている企業として、自然資本への対応も進め、2021年2月に、SBTN※8が主催するコーポレートエンゲージメントプログラム※9に、同年12月にはTNFD※10のミッションとビジョンを共有するためのサポーターネットワーク“The TNFD Forum”に、それぞれ国内食品飲料・医薬品として初めて参画しています。
キリングループは、複合的に発生し相互に関連する環境問題に対して、「キリングループ環境ビジョン2050」で掲げている4つの課題(生物資源・水資源・容器包装・気候変動)を、個々に考えて対応するのではなく、統合的に捉え、取り組んでいきます。

※2:パリ協定(世界の気温上昇を産業革命前より2℃を十分に下回る水準(Well Below 2℃)に抑え、また1.5℃に抑えることを目指すもの)が求める水準と整合した、5年~15年先を目標年として企業が設定する、温室効果ガス排出削減目標のこと。
※3:2015年にCDP、国連グローバルコンパクト、世界資源研究所およびWWFの4団体で設立されたイニシアチブ。
※4:温室効果ガス
※5:電力の再生可能エネルギー100%化を目指す企業で構成される国際的な環境イニシアチブ。キリングループは2020年11月にRE100へ加盟。
※6:The Task Force on Climate-related Financial Disclosuresの略。金融安定理事会(FSB)により設置された企業に対して、気候変動がもたらす「リスク」及び「機会」の財務的影響を把握し、開示することを提言するためのタスクフォース。
※7:「シャトー・メルシャン勝沼ワイナリー」(山梨県)、「シャトー・メルシャン椀子ワイナリー」(長野県)、「シャトー・メルシャン桔梗ヶ原ワイナリー」(長野県)。
※8:Science Based Targets Networkの略。SBTiの活動に基づいて持続可能な地球環境のための科学的な目標を設定するための方法とリ ソースを開発し提供する非営利団体と企業の共同組織。
※9:SBTNが主催し、企業が自然資本利用(淡水、陸、海洋、資源利用、気候変動、汚染、外来種)に関する目標を設定するための科学的なアプローチを開発するために企業をはじめとする多数のパートナーと協力をしていくことを目的としたプログラム。
※10: Taskforce on Nature-related Financial Disclosuresの略。企業などが自然に関連したリスク情報開示を行い、2030年までに自然の減少を食い止め回復軌道を目指すNature Positiveをもたらすよう資金の流れが転換されることを目指し、情報開示を行うためのフレームワークの開発、提供を目指す国際的な組織。

<参考>
キリングループ環境ビジョン2050

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