“プラスチックが循環し続ける社会”の実現に向けてキリングループとウエルシアが実証実験
ペットボトルのリサイクルに関する実証実験を開始
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2022年3月23日
キリンホールディングス株式会社
キリンホールディングス株式会社(社長 磯崎功典)とキリンビバレッジ株式会社(社長 吉村透留 以下キリンビバレッジ)、およびウエルシア薬局株式会社(社長 松本 忠久 以下ウエルシア)は、「ボトルtoボトル」のリサイクルモデルの確立に向け、使用済みペットボトル容器回収の実証実験を6月より埼玉県内のウエルシア約190店舖で順次実施します。
本実証実験は、ウエルシアが店頭に設置した回収ボックスで使用済みペットボトルの回収・分別し、これをキリンビバレッジが、リサイクラーに供給した上で再原料化・再生PETを使用した容器の飲料の製造まで一連のリサイクル工程を管理します。
ウエルシアの店頭に設置した回収ボックスで集められたペットボトルは、協力会社である株式会社アラインのオンラインシステム上で、店舗ごとの回収量およびリサイクラーへの搬入量をリアルタイムに可視化され、一旦ウエルシアの物流拠点へ集められたのち、リサイクラーの遠東石塚グリーンペット株式会社へ搬入されます。その後、再生PET原料を製造する工場にて粉砕・洗浄などの工程を経て、ペットボトルの原料として再原料化されます。今回埼玉県内のウエルシア約190店舗で実証実験の結果検証を経て、同エリア内のドラッグチェーン業界に対象を広げ、将来的には他の小売業界も含め、業界を問わずに活動の規模を拡大させていく予定です。
日本においては、使用済みペットボトルは回収された後、用途を指定せずに売却されることが多いため、ペットボトルからペットボトルへ再生される(ボトルtoボトル)割合は低く、多くが食品トレーや衣類などの他のPET製品に再生されています。こうしたペットボトル以外のPET製品は、その後繰り返して再生することは困難となります。また、回収される廃ペットボトルの一部にはゴミなどの異物が混在していることも「ボトルtoボトル」を阻害する要因ともなっており、リサイクルに適した廃ペットボトルを安定的に確保する際の課題となっています。
この度、キリングループとウエルシアはプラスチックが循環し続ける社会を目指し、回収した使用済みペットボトルの用途を、確実にペットボトルへの再生に活用するリサイクルモデルを確立することで、「ボトルtoボトル」に向けた社会インフラの拡充を目指します。本件における消費者にとっての利点は、市町村による資源物収集は週一回程度の頻度であることが多く、使用済みペットボトルを収集日まで家庭内で保管しなければならず、保管スペースや美観の視点での不便利であるという課題の解決にあります。毎日営業しているウエルシア店頭での回収により、いつでも持ち込むことが可能となり、消費者自身が持続的な資源循環への貢献を実感していただくことにつながります。
また、「ボトルtoボトル」を実現し、プラスチックを循環し続けるためには、再生PET樹脂のコストを低く抑える必要があります。今回ウエルシアは、店舗から物流センターまでの収集を商品配荷の帰り便トラックを活用して効率化することで、回収~運搬~再生に関わるコストを可能な限り抑えて飲料メーカーに受け渡すなど、将来的な取り組みの拡大も見据え、独自の発想で本件を推進します。
キリングループは、2020年2月に社会と企業のレジリエンス強化へ向けた新たなビジョン「キリングループ環境ビジョン2050」を策定し、「容器包装を持続可能に循環している社会」を目指すことを宣言しています。また「キリングループ プラスチックポリシー」では、2027年までに日本国内におけるPET樹脂使用量の50%をリサイクル樹脂にすること掲げています。
ウエルシアは、プラスチック資源循環社会を進めるため2020年9月より栃木県内店舗店頭でペットボトルの店頭回収の実証実験をスタートし、2021年6月より本格的に栃木県内56店舗と2022年2月茨城県内113店舗の169店舗で「ボトルtoボトル」の取り組みを実施しています。今回キリングループと協業の上、ウエルシアの埼玉県内190店舗においても順次開始します。ウエルシアは今後も地域を拡大しPETボトル資源循環に貢献していきます。
キリングループとウエルシアは、本取り組みにおいて、消費者とともに持続的に資源が循環し続ける社会を目指します。
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