「メルシャン『おいしい酸化防止剤無添加ワイン』用軽量ペットボトル開発」が「第46回木下賞 包装技術賞」を受賞

~CO2排出量削減にも貢献する、メルシャン史上最軽量ペットボトル~

  • 研究・技術

2022年6月10日

キリンホールディングス株式会社

キリンホールディングス株式会社(社長 磯崎功典)のパッケージイノベーション研究所(所長 岡久正俊)は、環境に配慮したパッケージとして、「メルシャン『おいしい酸化防止剤無添加ワイン』用軽量ペットボトル」を開発しました。この成果が評価され、6月3日(金)に公益社団法人 日本包装技術協会が主催する「第46回木下賞 包装技術賞」を受賞しました。

パッケージイノベーション研究所は包装容器を専門に開発しており、これまで、ビール瓶(リターナブル)の軽量化、アルミ缶の「缶ぶた」の縮径化、国内最軽量※1の2Lペットボトルなど、環境に配慮したさまざまな容器を業界に先駆けて開発してきました。このたび受賞した「メルシャン『おいしい酸化防止剤無添加ワイン』用軽量ペットボトル開発」は、従来の34gから29gに5g軽量化した、メルシャン史上最軽量となるワイン用の720mlペットボトル※2です。メルシャンは、自社で製造・販売する720mlペットボトル商品の全てにこの容器を採用することで、年間で約83トン※3のPET樹脂削減と、約286トン※3のCO2排出量削減を見込んでいます。これにより、お客様の持ち運びなどの利便性の向上と同時に、環境に配慮した経済活動にも貢献します。
※1 2022年4月30日(土)現在 ※2 特許出願中 ※3 2021年販売実績に基づく

当社は、2020年2月には「キリングループ環境ビジョン2050」を策定し、その中で「容器包装を持続可能に循環している社会」を目指しています。今後もお客様の利便性を考慮しながら、省資源化のためにこれらの技術などを活用することで持続可能な容器包装の展開を推進し、社会課題の解決を目指していきます。

受賞技術の表題

「メルシャン『おいしい酸化防止剤無添加ワイン』用軽量ペットボトル開発」

受賞技術の概要

ガラス瓶が一般的であったワイン市場において、2010年にメルシャンがペットボトル入りワインを採用して以来、国産ワインには広くペットボトルが使われ「軽い」「割れにくい」などの利便性から多くのお客様に支持されてきました。一般的に、ペットボトルは酸素や水蒸気を透過しやすい特性がありますが、キリングループが保有するDLC※4膜によるガスバリアコーティング技術などを使用することで、ワインでも長期間フレッシュな状態を保てるようになりました。また、当社は環境に関わる社会課題の解決を経営の最重要課題の一つとしており、ペットボトルにおいても軽量化を目指すことを宣言しています※5。本開発では、ワイン瓶を想起させる「ボルドー肩形状」と「胴部のすっきりとした形状」を両立させながら、従来から樹脂量を約15%削減した720mlペットボトルを新たに設計しました。デザイン性の高いリブを配置することで、ワインの情緒感を表現しながら、軽量化しても持ちやすさを維持した形状です。今回の受賞では、ワインらしいデザインと環境調和性を兼ね備えたメルシャン史上最軽量のペットボトルを開発したことが評価されました。
※4 Diamond-Like Carbon(※特許 第4050648号 その他)の略称。ペットボトルの内側に炭素の薄膜を形成し、酸素・水蒸気・炭酸ガス等の透過を抑制する技術
※5 2019年2月にキリングループプラスチックポリシーとして策定

「木下賞」について

「木下賞」は、公益社団法人 日本包装技術協会の第二代会長 故 木下又三郎氏の包装界に対する多年の功績を記念して創設された表彰事業です。本賞は、毎年その年度において、1.包装の研究・開発に顕著な業績を上げたもの2.包装の改善・合理化に顕著な業績を上げたもの3.包装の新規分野創出に顕著な業績を上げたものに対して原則1部門に1つ授与される、国内の包装産業界では最も権威がある賞です。「包装技術賞」は、部門賞外の中から優れた業績のものに対して授与されます。

キリングループは、「酒類メーカーとしての責任」を果たし、「健康」「コミュニティ」「環境」という社会課題に取り組むことで、こころ豊かな社会を実現し、お客様の幸せな未来に貢献します。

1.業績表題 メルシャン『おいしい酸化防止剤無添加ワイン』用軽量ペットボトル開発
2. 受賞名 第46回木下賞 包装技術賞
3.発表日 2022年6月3日(金)
4.受賞者 キリンホールディングス株式会社

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