[ヘルスサイエンス領域]

キリンのヘルスサイエンス領域で「初」の腸内環境事業

日本で最も詳細※1な腸内細菌検査「MicroBio Me(マイクロバイオミー)」本格展開開始

~ Thorne社の解析技術を活用し、個人ごとの腸内細菌を詳細に解析 ~

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2023年7月18日

キリンホールディングス株式会社

キリンホールディングス株式会社(社長 磯崎功典、以下キリン)は、2023年7月18日(火)から腸内細菌検査サービス事業「MicroBio Me(マイクロバイオミー)」(以下本検査サービス)の本格展開を開始しました。国内の医療機関約60施設で提供し、取り扱い医療機関を拡大していきます。
本検査サービスは、キリンが2018年から出資しているThorne HealthTech, Inc.(ソーンヘルステック社 本社:米国ニューヨーク州ニューヨーク市、サウスカロライナ州チャールストン市 以下Thorne社)の強みである高精度解析技術を使い、腸内細菌を最小単位である菌株レベルまで精緻に解析することが可能なものです。日本で最も詳細※1な腸内細菌検査であり、検査結果レポートは医療機関を通じて本人に通知され、医師の判断に基づく一人一人の腸内細菌に応じた適切なアドバイスを受けることができます。当社は、本検査サービスを日本に導入することで、腸内細菌を通じた健康課題の解決に貢献します。
※1 腸内細菌を網羅的に測定する検査のうち、菌の最も詳細な分類階級である種や株レベルまで測定できるショットガンメタゲノム解析を採用しています。(2022年8月当社調べ・研究用途除く)

背景

ヒトの腸の中には約1,000種類、約100兆個の腸内細菌が存在しており、さまざまな疾患や健康状態と密接に関与していることが明らかになっています。例えば腸内の刺激に過敏になり、便通異常が引き起こされるIBS(irritable bowel syndrome=過敏性腸症候群)は、腸内細菌のバランスの乱れが、症状が起こる要因の一つとして挙げられています。IBSは、日本で1,200万人※2を超える患者がいるとみられています。

当社の調査※3では、腸内環境を整える為に日常的に何かを実施している人が93.0%いる一方、普段の腸内環境の状況をとても良いと回答した人は5.6%に留まり、多くの方が満足のいく結果を得られていないことがわかりました。また、腸内細菌検査へ興味があると回答した方は67.9%に達し、腸内環境に対する課題感や腸内細菌検査への期待感があることがわかりました。
※2 「すべての臨床医が知っておきたい腸内細菌叢」内藤裕二(羊土社/2021)・・・221ページより
本検査サービスは、特定の疾病や疾患の診断・治療等に用いられるものではありません
※3 2021年9月調査 調査方法:Webアンケート N=5615(20歳代~70歳代の男女)
「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(平成30年1月1日現在)」によるウエイトバックを実施

検査サービス概要

腸内細菌検査キットは、本検査サービス取り扱い医療機関※4にて申し込みが可能です。当該医療機関で検査キットを受け取った後、自宅で採便した検体を当社へ提出いただき、当社から検体を米国Thorne社へ輸送・解析します。
検査結果は、当社が検体を受け取ってから約6~9週間で取り扱い医療機関に送付し、お客様は担当医から詳細レポートの説明、ならびに医師の判断に基づく腸内環境改善に向けた指導を受けることができます。
※4 本検査サービス取り扱い医療機関については、専用Webサイトにてご確認いただけます。 URL https://microbiome.kirin.co.jp/

特長

細菌には性状や遺伝的特徴を基に上位から「門・属・種・株」などの階級があります。現在、日本で実施されている主な腸内細菌検査は、細菌を属レベルまで解析し、腸内細菌叢全体に対する食事のアドバイスまで可能な「16S解析」です。一方「MicroBio Me」は、腸内細菌を詳細に解析できる「ショットガンメタゲノム解析」を採用しています。このため、腸内細菌をさらに細かい種や株レベルまで把握し、腸内細菌が持つビタミンや短鎖脂肪酸の産生機能まで明らかにできます。
その結果、ヒトの腸内で役立つ菌が好む食材や、積極的に摂りたい栄養素を把握でき、医師から検査結果に基づいた適切な指導を受けることも可能となりました。

  • 図 MicroBio Me検査イメージ

今後の展開

キリングループは長期経営構想「キリングループ・ビジョン2027」を策定し、「食から医にわたる領域で価値を創造し、世界のCSV※5先進企業になる」ことを目指しています。その実現に向けて、既存事業の「食領域」(酒類・飲料事業)と「医領域」(医薬事業)に加え、キリングループが長年培ってきた高度な「発酵・バイオ」の技術をベースにして、人々の健康に貢献していく「ヘルスサイエンス領域」(ヘルスサイエンス事業)の立ち上げ、育成を進めています。「キリンの腸内細菌事業」は、「腸内細菌の調節」により不調から解放される世界を目指し、お客様の毎日の健康的な暮らしに貢献します。
※5 Creating Shared Valueの略。お客様や社会と共有できる価値の創造。

キリングループは、自然と人を見つめるものづくりで、「食と健康」の新たなよろこびを広げ、こころ豊かな社会の実現に貢献します。

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