~物流2024年問題への対応~

キリンビール名古屋工場で、自動倉庫設備の増強とピッキング自動化、保管スペース拡張を実施

ドライバーの荷待ち時間削減、物流現場の省力化、トラック台数抑制を推進!

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2024年4月18日

キリンビール株式会社

キリンビール株式会社(社長 堀口英樹)は、2024年6月より、キリンビール名古屋工場にて、自動倉庫の増強として「新自動ラック※1」の導入をします。さらに、「新自動ラック」の稼働開始に合わせ、新たに「レイヤー自動ピッキング装置※2」も導入します。
また、商品の保管倉庫に関しても、従来清涼飲料の保管をしていたスペースを酒類倉庫として整備することにより、酒類保管スペースを拡張し、2025年4月より運用を開始します。
これら一連の取り組みに対し、総額約10億円を投資します。
※1 人間が手作業で行う倉庫管理作業(在庫管理やピッキング、運搬など)をロボットに任せ、それらをコンピューターで一元的に管理して自動化を実現した倉庫。
※2 ピッキング装置がパレットに段積みされたケースを、階層単位で自動ピッキングし、コンベヤへの投入や、他のパレットに積み付ける装置。

近年の物流業界では、2024年4月の働き方改革関連法の施行やガイドラインの見直しにより、トラックドライバーが働くことが出来る時間が短くなり、ドライバーが働きやすい環境の整備や、荷待ち待機時間の短縮が必要とされています。また、物流業務従事者全体の減少も進んでおり、将来的にはより少ない人数でのオペレーション体制の構築が求められています。同時に、将来的なドライバー不足の進行を見据え、より少ないトラック台数での配送体制の構築も必要になってきます。

今回、キリンビール名古屋工場では、「新自動ラック」の導入により、トラックドライバーの荷待ち・荷役時間を短縮し、ドライバーの待機時間削減を推進します。また、「レイヤー自動ピッキング装置」を導入することで省力化を進め、永続的なピッキング機能の確保と作業負荷軽減を目指します。さらに、酒類保管スペースを拡張し、繁忙期などに不足していた物流拠点能力を強化することにより、慢性的に使用していた場外倉庫使用を抑制し、工場と場外倉庫を行き来するトラック※3を減らすことにつながります。
「新自動ラック」及び「レイヤーピッキング装置」は、2024年6月に完成し、試運用を経て2024年9月から最大出力にて稼働予定で、拡張された酒類の保管スペースは、2025年4月より運用開始予定です。
※3 場外倉庫には出荷機能はないため、一時保管先として使用し、再度工場に転送の後、出荷している。

各取り組みの概要と期待効果

①新自動ラック

トラックへ積み込む貨物を自動で出庫する「自動ラック」のラック内で荷物の搬送を行うクレーン、入出庫ステーション(自動ラックの出入口)を更新し、入出庫能力を増強します。
入出庫口数の増設と、出庫スピードを従来比の約2倍に向上させることにより、14分/台の荷待ち時間を削減する予定です。
また、今回の更新により、従来の自動ラックに比べ、倉庫の収容能力は3.3倍に向上し、保管効率も向上します。

②レイヤー自動ピッキング装置

新たに、自動でピッキングを行うことが出来る装置を導入します。
従来、棚に置かれた製品保管ラックまで移動し、ラックからフォークリフトで製品を取り出し、出荷パレットに製品を載せて整えるといった一連の作業を人手によって対応していましたが、本装置の導入により、階層単位にて自動でピッキングを行えるようになります。なお、レイヤー自動ピッキング装置の導入は、キリンビールの工場では初となります。
自動化によって、約半分の人手で済むなど、作業の削減・作業負荷軽減を実現見込みです。ピッキングパレットが減ることによって、トラックへの積み込みの生産性が上がり、5分/台の荷待ち時間削減に寄与します。

③酒類保管スペースの拡張

2023年2月までキリンビバレッジ株式会社の清涼飲料の保管・出荷機能として使用していた倉庫を、新たに酒類保管ができるように整備します。移行期間を経て、2025年6月から本稼働する予定です。この酒類保管スペースの拡張により、従来場外倉庫と出荷拠点の工場を行き来していたトラック約2,000運行が抑制され、場内に入構するトラックが減り、混雑が緩和されることで、約4分/台の荷待ち時間抑制につながります。
また、酒類倉庫拡張に伴い、積み込み回数が増えることに対応するため、積み込み場所の運用を変更し、ドライバーの工場内での総待機時間の抑制を図ります。

キリングループでは荷主としての責任を果たすべく、物流コスト全般とトラック台数のコントロールをしながら、トラックドライバーをはじめ、物流業務に関わる全ての人々・団体と協働しながら、必要な物量を運びきり、お客様に商品をお届けします。

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