業界を超えた連携でケミカルリサイクルの原料を非食品用途PETへ拡大
~国内初飲料用ペットボトル以外のPET樹脂から飲料用ペットボトルへ再生~
- CSV
2025年4月21日
キリンホールディングス株式会社(社長COO 南方健志、以下 キリン)、株式会社JEPLAN(代表取締役 執行役員社長 髙尾正樹、以下 JEPLAN )、TDK株式会社(代表取締役 社長執行役員CEO 齋藤昇、以下 TDK)、株式会社村田製作所(代表取締役社長 中島規巨、以下 村田製作所)、花王株式会社(代表取締役 社長執行役員 長谷部佳宏、以下 花王)、株式会社ファンケル(代表取締役 社長執行役員 三橋英記、以下 ファンケル)、キリンビバレッジ株式会社(代表取締役社長 井上一弘、以下 キリンビバレッジ)、ペットリファインテクノロジー株式会社(代表取締役 執行役員社長 伊賀大悟、以下 ペットリファインテクノロジー)、アサヒ飲料株式会社(代表取締役社長 米女太一、以下 アサヒ飲料)は、業界を超えた9社で連携し、飲料用ペットボトルと非食品用途PET※1を原料とするケミカルリサイクル※2(以下 CR)により、各種ペットボトルへリサイクルする取り組みを開始します。なお、非食品用途PETを原料に、飲料用ペットボトルとして再生する取り組みは国内初※3となります。
※1 ポリエチレンテレフタレートの略
※2 分子レベルまで分解し、色素や金属などの不純物を取り除くことで、石油由来と同等品質の再生PET樹脂へ再生するリサイクル手法
※3 JEPLAN調べ
本取り組みは、飲料用ペットボトルのCR原料の一部を非食品用途PETへ拡大していくことで、これまでのリサイクルでは十分なプラスチックの資源循環には至らないという課題に対応することを目的としています。
今回の取り組みでは、使用済み飲料用ペットボトルに加えて、非食品用途として使用された工業用フィルムおよび化粧品ボトル、自動販売機用商品サンプルをCRの原料として使用します。工業用フィルムは、TDKと村田製作所が、電子部品を製造する際に使用された工業用PETフィルムの端材をリサイクル原料として供給します。化粧品ボトルは、花王とファンケルが店頭で回収した使用済みの化粧品ボトルを供給します。そして、自動販売機用商品サンプルは、キリンビバレッジにて商品入れ替え時に不要となったものを供給します。その後、ペットリファインテクノロジーがCRを実施しCR樹脂使用各社に供給します。使用する各社は、CRで再生されたPET樹脂の品質評価を実施した上で、飲料用ペットボトルや化粧品ボトルへの採用を検討していきます。各社での採用については、キリンビバレッジは4月から飲料用ペットボトルの一部にて、花王は5月から化粧品ボトルの一部に当原料を一部採用し、製造を開始します。また、アサヒ飲料は10月以降の採用を予定しており、ファンケルにおいても採用に向けた検討をしていきます。
これまでも各社は、PET樹脂におけるCRでの水平リサイクルに取り組んできました。今回の取り組みは、JEPLANが有する独自のPET樹脂におけるCR技術に対し、キリンのパッケージイノベーション研究所(所長 松田明彦)が保有するPET樹脂を食品容器としてリサイクルする際の安全性評価に関する考え方や分析方法を提案し、各社での安全性評価を経て本取り組みに至りました。今後も、各社が協業することで、さらなる使用済みプラスチックの有効活用とGHG排出量の削減を目指します。
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本取り組みにおける各社の役割
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