[食領域]
岡山工場のビオトープに天然記念物のアユモドキを放流しました
- 環境
2016年11月08日
アユモドキは、琵琶湖・淀川水系と岡山県の河川の限られた場所に生息する淡水魚で、体の形や色がアユに似ていることからアユモドキと呼ばれています。河川や農業用水路で生活し、人間の「お米づくり」の周期にあわせて産卵し、育っていく魚です。近年は都市化によって産卵場所やすむ場所が少なくなり、絶滅が心配される天然記念物に指定されています。
岡山工場が所在する瀬戸地域でもアユモドキが危機的状況であることから、地域の方々が人工繁殖を進める取り組みを始め、岡山工場は2005年から生育場所や資材の協力を行ってきました。関係者の研究によって人工繁殖の技術も確立し、地元小学校などの協力によって個体数も増えてきたことから、より自然に近い環境での生育をはかっていくための試験放流として今回の放流が行われたものです。
天然記念物のアユモドキが企業の敷地内で飼育展示されているのは、全国でもここだけです。アユモドキをもう一度増やしていこうとする地域の意向に協力してきたことから実現できたわけですが、外部に逃げないような設備対応と、定期的な調査への対応、見学いただく方への案内板の設置など、放流後の育成や取り組みの紹介にも協力していきます。また、地域の清掃美化活動への参加などで、アユモドキの生息地域の保全にも継続して協力していきます。残念ながらアユモドキは警戒心が強く、ビオトープの池を覗いても実際に見ることは難しいため、工場見学のお客様には水槽での飼育展示でご覧いただけます。
キリンビール岡山工場では、今後も学校や地域の方々とのつながりを大切にし、地域の課題に協力して取り組み、自然と共生する環境に配慮した工場であり続けることを目指してまいります。
※所属(内容)は掲載当時のものになります。