[食領域]
城の平ヴィンヤードと椀子ヴィンヤードの春の植生調査で、希少種の花を見つけました
- 環境
2019年06月06日
10連休となったゴールデンウイーク明けに、シャトー・メルシャンのブドウ畑である山梨県甲州市の城の平ヴィンヤードと長野県上田市丸子地区陣場台地の椀子ヴィンヤードで、農研機構の先生方による春の植生調査を行いました。 どちらのブドウ畑も春に調査するのは今回が初めてです。
城の平ヴィンヤードでは、国レベルのレッドデータブック※1で絶滅危惧種Ⅱ類※2に分類されるギンランが見つかりました。今後、春の昆虫調査などを行って、全体の調査結果をまとめる予定にしています。
2014年から農研機構の先生方の調査により、昆虫168種、植物288種を確認し、国レベルの希少種も発見されている椀子ヴィンヤードでも、春にしか見られない可愛らしい花がたくさん見つかっています。
垣根栽培で草生栽培のブドウ畑では下草を生やす必要があり年に数回下草刈りを行います。このことでブドウ畑が広大で良質な草原として機能することが、多様な生きものを育む理由であると考えられています。このことは、今後、日本ワイン市場の拡大に伴って、遊休荒廃地などをブドウ畑に転換していくことが、草原と豊かな生態系を創出することにつながることを示しています。
今後も様々な学術的な調査を継続するとともに、従業員やNGOとともの希少種・在来種の植生再生活動も行っていく予定にしています。
- レッドデータブック:主に環境省が作成・改訂した絶滅のおそれがある動植物のリストに基づき、分類して生息状況を記載したもの。都道府県ごとにも作成しており、独自の分類を行っている場合がある。
- 絶滅危惧種Ⅱ類:「絶滅の危険が増大している種」の位置づけの種
城の平ヴィンヤード
椀子ヴィンヤード
※所属(内容)は掲載当時のものになります。