多様性を広げるキリングループの取り組み
- 人財風土
2020年09月01日
多様性を発揮できる組織作り
多様性を発揮できる組織風土づくりに向けた会社の取り組み、および個人の価値観から一歩外に出て、自身の多様性を広げていくことにチャレンジしている社員の声を紹介します。
「多様性」は自分の中にある 自分がもつ「多様性」に気づいて言葉にすることが大事
私は視覚に障害があり、会議室へ一緒に移動してもらったり、投影資料を読み上げてもらったり、周りの方の協力をいただきながら業務を進めています。とはいえ、目が見えないために困ることはたくさんあります。
昨年、ふせんにアイデアを書いて、それをグルーピングするような視覚に頼る議論で完全に付いていけなくなったことがありました。その時は「このままではだめだ」と思い、アイデア出しまでさかのぼり、自分なりに議論を整理してメンバーに伝えました。その結果、私の考えを土台として、リーダーシップを発揮しながら議論を進めることができたんです。意見を整理して、自分から伝えることの大切さを学んだ出来事でした。
現在、私は自動販売機に関わる部署にいます。今の自動販売機は、おつりのレバーやコイン投入口には点字が付いていますが、肝心な商品には点字や音声案内がありません。欲しい飲み物が目の前にあっても買えないのです。こうした困りごとを解決するのが目標です。
私は目が見えないという、周りから見たら分かりやすい「多様性」をもっています。でも気付いていないだけで誰しも自分の中に「多様性」をもっています。「普通」の人なんていないはずで、自分の中にある「多様性」に気付き、言葉で伝えていくことが大事なのではないでしょうか。
キリンビバレッジ
営業企画部
長谷部 亮治
他部署という「違い」の経験をきっかけに客観的な視点をもてた リーダーがつくる変化の芽
知的財産業務の特徴として、これまでは業務の特性上、部署を異動する機会が少なく、また従業員のキャリアも類似していることから人財の多様性や環境変化を受け入れにくい部門であったかもしれません。しかし、当社がグローバル医薬品を上市したことで私たちの業務内容も劇的に変わり始めてきました。また私自身も数年前に他部署を経験した後に現部署に戻ってきたことをきっかけに、「今までのやり方に固執していてはいけない」と客観的な視点で組織を見つめ直すことができるようになりました。今は個人もしくは組織の成長につながるよう「より良い働き方とは」「最適な組織とは」を考えて職場づくりを心掛けています。近年よく耳にする「イクボス」とは、職場で働くメンバーの育児や介護などワークライフバランスを考慮し、個人の人生と企業の業績両方を成立させることを目指す上司のことです。
私は、メンバーそれぞれの働き方を理解して受け入れ、働きやすい環境を整えていきたいと思っています。
協和キリン
法務・知的財産部
大久保 育子
新興国「留職」プログラム 「見えないものを見ようとする力」を養う
キリングループがお客様にもっと愛されて、グループの従業員が働く意義を強く感じられる会社にするために自分に何ができるのか。そう考えた時に、キリングループの経営の根幹であるCSVを深く理解し、自分のスキルや経験を積む必要があると感じて、留職プログラムに参加しました。現在は、ミャンマーのNatural Farm Fresh Myanmarというスパイスを製造する企業で営業・経理担当として働いています。ミャンマーでは、市販されているスパイスにカビ毒が含まれており、それが肝臓癌の原因となっているという社会課題があります。この課題を解決するために、同社は太陽光を使った衛生的な装置でスパイスを作って販売しているほか、装置自体も販売しています。
現地での業務を開始してまだ日が浅いのですが、すでに文化や価値観、仕事の進め方といったさまざまな「違い」に直面しています。その中でも特に糧になっているのは、「こうすればうまくいく」という既成概念がないこと。日々自分で仮説を立てて実行していくことを繰り返していく中で、正解を見つける。この「見えないものを見ようとする力」は視野の広がりそのものであり、これは帰国後のどんな仕事でも通用する力になると考えています。
キリンホールディングス
人事総務部 人事担当(留職)
結城 正義
※所属(内容)は掲載当時のものになります。
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